藤原るか「ヘルパーは見た! 在宅介護ペット事件簿」
医療・健康・介護のコラム
ドッキリ!冷凍庫にカチカチのインコが…捨てられた動物たちと暮らす90歳女性 綱渡りの多頭飼育
コロナ禍のストレスなどで、帯状 疱疹 が増えているそうですね。私は、この病名を聞くたびに、90歳で一人暮らしをしていたタツさんを思い出します。
帯状疱疹とは、文字通り皮膚に赤い発疹が帯状に現れる病気で、これがとにかく痛い! ある夏の暑い日、両わきの下をぐるりと取り巻く発疹の痛みで動けなくなったタツさんのSOSで、急きょヘルパーを派遣することになりました。要介護2で、普段は週に3回の訪問介護を利用しているタツさんですが、こうして時々、追加の依頼が入るのです。
無類の動物好き
この時は、別の利用者のキャンセルが出て、時間ができた私が向かうことに。なにしろタツさん宅への訪問は、誰でもいいというわけにはいきません。「動物好き」が必須条件、それも犬や猫をかわいがる程度では、とうてい手に負える現場ではないのです。
若いころから動物を愛してやまないタツさんの家は、犬猫は当然、サル、フェレット、モルモット……鳥ならば、愛らしい文鳥から極彩色のオウムまで、どんな動物が出てくるかわかりません。「生き物ならなんでもござれ」といううわさが広まり、玄関前に動物を置き去りにされることも数知れず。「捨てる人間は許せないが、動物に罪はない」と、すべて受け入れた結果、3LDKの住宅が、まるで私設動物園です。
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