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市の消防職員3割がハラスメント被害、トップら5人懲戒…コロナ患者搬送の部下に「うつる」発言も

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 滋賀県高島市は23日、部下にパワハラやセクハラ行為をしたとして、同市消防本部トップの中尾正行消防長を含む男性幹部ら5人(いずれも50歳代)を停職や減給などの懲戒処分にした。中尾消防長ら2人は課長級などに降格された。被害を受けた同本部の職員は全職員(102人)の約3割に当たる30人超に上った。

市の消防職員3割がハラスメント被害、トップら5人懲戒…コロナ患者搬送の部下に「うつる」発言も

 発表では、5人は2011年以降、部下らに対し、「アホ。いつやめるのか」などの暴言やイスを蹴るなどの暴力行為を繰り返したほか、女性職員の髪を触るなどのセクハラ行為をした。

 このうち、中尾消防長は20年4月以降、新型コロナウイルス患者を搬送した部下らに、「ほかの職員にうつる」と差別的な発言などをしたとして、減給1か月の処分を受けた。次長級職員は最多となる15人に不適切行為を繰り返し、最も重い停職6か月となった。

 昨年10月、消防本部の不祥事に関する匿名の通報があり、市が調査した結果、被害が相次ぎ判明した。心身の不調を訴えたり、退職したりした職員もいた。市は今後、ハラスメントに関する相談窓口を設け、組織の見直しを図る。

 福井正明市長は記者会見で「前代未聞の数の処分で市民の信頼を損ね、申し訳ない」と謝罪した。

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