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監視員からわずか5mで5歳児が溺れて死亡…専門家「意識を徹底しなければ事故は防げない」
富山県高岡市のフィットネスクラブのプールで、水泳教室に参加していた5歳児が溺れて亡くなった事故は、発生から22日で1か月となった。プールサイドと水中に計3人の監視員がいたにもかかわらず起きた事故に、専門家は「どれだけ監視員を配置しても、意識を徹底しなければ事故は防げない」と指摘している。
人数は問題なし
事故は「オーパスフィットネスクラブ高岡」(木津)で起きた。水泳教室に参加していた同市の保育園児の男児(5)が、自由に泳げる「遊びの時間」にプールの底に沈んで亡くなった。
教室には19人が参加していたが、幼児は男児だけ。まだ通って1年ほどで、「ヘルパー」と呼ばれる浮具を腰に付けていたが、水中で発見されたときは外れていたという。
クラブによると、遊びの時間はスタッフがプールサイドに間隔を空けて並び、子どもの様子を監視している。事故当時はプールサイドに2人、水中に1人のスタッフがついた。水中のスタッフは子どもと遊び、プールサイドのスタッフも男児が溺れていることには気がつかなかったという。
日本スイミングクラブ協会の安全講習のテキストでは、監視員の数は幼児5、6人に対して1人が適切だとされており、丁子昇事務局長は「配置人数に問題はなく、スタッフ一人一人の危機意識が低かったのではないか」とみる。
前兆「音に注意を」
事故当時、男児はプールサイドから水中の赤い台に下り、そこからより深い場所に向けて飛び込んだとみられる。プールの深さは最深1メートル20で、身長約1メートル15の男児は足を底に着けて顔を水面に出すことはできない。
男児が溺れた場所は、監視員の立っている場所からおよそ5メートルしか離れていなかった。監視カメラを確認した同クラブの形田博之社長は「水に飛び込んで、あっという間に沈んでしまった」と説明する。
水難学会の斎藤秀俊会長は「子どもが溺れる前には必ず前兆がある。陸上での行動から注意しなければいけない」という。特に注意をするべき点は音だ。「子どもが飛び込もうと走ってくる音や入水の音などにも耳を傾けることが大切だ」と強調する。
浮具外れも焦点
男児が腰に付けていたヘルパーがなぜ外れたかも事故の焦点だ。ヘルパーは、あくまで泳ぎの指導をする際に体を水平に保つ補助をするもので、常に体を浮かせるものではない。
事故後、形田社長は報道陣に「監視員に『ヘルパーを付けているので溺れないだろう』という思い込みがあったのではないか」と語った。だが、斎藤会長は「ヘルパーが外れることはよくある。『付けているから大丈夫』は誤った思い込みだ」と話す。
同協会は、ヘルパーを装着する際には、結び目をちょう結びにし、すき間やひもの長さの差が生まれないようにすることを推奨している。同協会の指導力向上委員会の目黒
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