常喜眞理「女のココロとカラダ講座」
医療・健康・介護のコラム
働くママのぎっくり腰はクセになる? 妊娠・出産で緩んだ仙腸関節 体操で整え再発防ぐ
腰椎と椎間板には異常なし
30歳代後半のLさんは、保育園に通う2人のお子さんがいるワーキングマザーだ。その日は腰痛の相談に受診された。多忙なため、受診をためらっていたが、お子さんの皮膚の薬が必要になり、やむなく来院したようだ。
1週間前にぎっくり腰になり、3日間歩くこともできず寝込んでいたが、かなり良くなってきたとのことだった。約1年前にも同じ症状があり、その際は整形外科を受診して精密検査を受けた。腰椎(首から腰まで縦に連なる24個の背骨のうち、腰の辺りの5個の骨)や腰椎同士の間のクッション材に当たる椎間板について調べてもらったが、特に問題がなく、仙腸関節障害と診断されていた。
若い女性にも多い仙腸関節障害
前回同様、ふと体の向きを変えた瞬間に腰に衝撃が走り、右側部位が痛むのも、前回と同じだった。痛み止めを飲みながら安静にしていたところ、少しずつ改善してきたという。
仙腸関節障害は比較的若い女性に多い。仙腸関節とは、腰椎と尾骨(尾てい骨)との間にある仙骨と、その左右にある大きな腸骨(ローライズパンツがひっかかる部分の骨)で作られる、お尻の中ほどにある関節だ。
女性が妊娠・出産を経験すると、この仙腸関節が緩み、その後仙腸関節障害になりやすい。
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