伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」
健康・ダイエット・エクササイズ
血糖値を上げやすいコロッケ 食べたいのにやめられる?…考えたい一工夫
こんにちは、在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。
今回もコロッケで作るレシピのご紹介です。
在宅療養での食事相談では、「何かを制限するのではなく、プラスすることはできないか」という視点を持って、お話を聞きます。
前回の続きとなりますが、コロッケは確かに糖質が多く血糖値を上げやすい食品です。コロッケがどうしても好きで食べたいといった時に「体に悪いからやめなさい」と言うのは簡単ですが、果たしてそれは生活の中で継続できるアドバイスでしょうか。
そこで、コロッケに足りない栄養素をプラスして食べてもらうことを提案することもあります。コロッケはたんぱく質が少ない食品であるため、たんぱく質の多い食品との組み合わせの具体例を紹介します。コロッケに湯豆腐や納豆、コロッケと温泉卵やゆでたまご、コロッケと焼き鳥など。野菜もプラスできればより良いですが、そこは本人が食べやすいかを確認して提案していきます。
このように「コロッケを食べるためにはどうするか」を一緒に考えていきます。頻度はどのくらいにするか、どのタイミングで食べるかなど、生活の中で取り入れることができる要素を探し、本人が納得できる内容を見つけていきます。生活改善は「人からやらされるもの」ではなく「自分が納得して行うもの」です。そうでないと継続することは難しいものです。
このレシピでは、たんぱく質としてツナ水煮フレークを加えていますが、カニカマやゆでたまご、魚肉ソーセージなどをきざんで加えてもおいしくなります。
また、このレシピは、コロッケが食べにくくなった方に提案したものです。コロッケの衣の硬さ、ジャガイモのパサつきが原因でした。衣ごと混ぜ込むことで硬さがやわらぎ、マヨネーズと衣の油脂が混ざることで、ジャガイモのパサつきが軽減されて食べやすくなります。
[作り方]
(1) ボウルにコロッケを入れてへらでつぶす。つぶし方は食べる方の機能に応じる。しっかり衣と中身を混ぜるとより食べやすくなる。
(2) キャベツはラップに包み、電子レンジ(500W)で10~20秒加熱する。
(3) (1)に(2)とツナを加えて混ぜる。
(4) 練りからしとマヨネーズはあらかじめ混ぜておき、(3)に加えてよく混ぜる。
(5) 器に盛り付けて粉パセリをふる。
※写真のレタスは飾りです。食べる方の機能に応じて外しましょう。
※かむ力、のみ込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう。
(レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)
【関連記事】