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ペットボトルの蓋を開けられなかった68歳女性 10キロの米袋を…フレイルだと死亡リスク2倍超との研究も

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 年齢を重ねると、多くの人が心身の衰えを感じるようになります。でも、「健康」と「要介護」の間にあるフレイルの状態であれば、健康に戻したり、悪化を遅らせたりできます。フレイル講座では今年度も、予防に役立つ情報をお届けします。今回は予防隊の皆さんに、自分の体の状態を知ってもらいました。(石井千絵、長原和磨)

[フレイル予防隊]自分の体の「今」を調べる 握力など5項目で

 参加してくれたのは、首都圏に住む予防隊の7人。3月下旬に東京都板橋区の都健康長寿医療センター研究所を訪ねると、研究副部長の笹井浩行さん(40)が出迎えてくれた。

 今回は握力や歩行速度の測定、アンケートを組み合わせた5項目で判定した=図=。

 握力は、加齢に伴う筋力の低下を手軽に測るのに適しているという。埼玉県蓮田市の齋藤欽子さん(83)の結果は17・1キロ。「以前は15キロだったの」と顔をほころばせる。

 歩行速度の測定では、5メートルを歩くのにかかった秒数を記録し、1秒間に進んだ距離を計算する。「良いところを見せようと思わず、普段通りに歩いてください」と笹井さんから注意が入ると、「見られていると、つい速足になっちゃう」と苦笑いしながら、測定に臨んでいた。

 判定の結果、7人は普段から卓球や登山をしたり、自治会活動に参加したりしているだけあって、フレイルに該当する人はいなかった。フレイルの手前にあたる「プレフレイル」は2人。残る5人は「健康な状態」だった。

[フレイル予防隊]自分の体の「今」を調べる 握力など5項目で

握力を測る予防隊のメンバー(3月31日、東京都板橋区で)

 参加者からは質問も相次いだ。「軽い運動というのはどんなものですか」と聞いたのは、千葉県印西市の石橋早苗さん(69)。スクワットや腕立て伏せなどの筋力トレーニングを習慣にしているという。笹井さんは「それなら十分。日常生活の中で意図的に運動していればよいので、ラジオ体操やウォーキングも良いです」と答えていた。

 東京都多摩市の高瀬喜重子さん(85)は、栄養、運動、社会参加という予防の三つのポイントを全て実行しなければならないのか尋ねた。健康づくりに関心の薄い友人に助言したいという。笹井さんは「どれも出来ていない人には、まず一つでも心がけるようにアドバイスしてみて」と呼びかけていた。

腕立て 筋力アップに

 今回、参加してくれた埼玉県鶴ヶ島市の三浦君子さん(68)は昨秋、予防隊として取材に協力してくれた際、ボールを握ったり、腕立て伏せをしたりといった握力低下を予防する方法を専門家から勧められた。それ以来、腕立て伏せなどを続けている。

 その結果、以前はペットボトルのキャップを開けられないことがあったが、最近では10キロのお米の袋を棚からショッピングカートに移せるようになるなど、筋力アップを実感しているという。この日の握力測定では、5年前に測定した時より5キロアップの20キロを計測。「年を取っても対策すれば、筋力が元に戻るんだということを実感しています」と笑顔を見せていた。

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