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性の科学

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結婚してもセックスができない未完成婚…触れられるだけで「串刺しにされるような痛み」に悩んだ女性

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結婚してもセックスができない未完成婚…どうしても痛くて入らない私

 結婚後、挿入を伴うセックスを一度もしたことがない夫婦を「未完成婚」と呼ぶことがあります。したいと思っても意思に反して苦痛が生じてしまい、誰にも相談できずに悩む人は少なくないといいます。

指先すら入らない

 東京都内に住むA子さん(38)は交際期間を含めると15年ほど、夫と挿入を伴う性行為ができませんでした。挿入しようと (ちつ) の入り口付近に触れられると、体が串刺しにされるようなツーンとした痛みを感じ、膣の入り口が完全に閉じて指先すら入らない状態になってしまいます。

 A子さんが最初にセックスを怖いと思ったのは高校生の頃でした。アダルトビデオ(AV)を友人同士で見てみるなど、性に関する好奇心や知識は人並み程度にあったといいます。

 ただ、注射などの痛みに弱く、血が出る医療ドラマも苦手。早めに初体験を済ませた友人から「血が出た」「裂けるような痛み」と聞いてからは、「痛そうだし、自分には無理だな」とぼんやりと感じていたといいます。

 セックスをしようとしたのは19歳の時。初めての彼氏でした。しかし、相手が膣の入り口に手を触れただけで刺すような痛みを感じ、指先すら入りませんでした。2~3回試しましたが、痛みから全くできずにその男性とは別れてしまいました。

 A子さんはなぜこんなに痛みを感じてしまうのか分かりませんでした。その後、今の夫と出会い、このことを話すと、「一緒にがんばろう」と励ましてくれたといいます。

不妊に悩む友人の話も「次元が違う」

 お酒を飲んで酔っ払ってみたり、脇腹などほかの部分をつねって痛みを分散させてみたりと、様々な方法を試みました。しかし、「指先が膣の入り口に触れた瞬間、酔いが吹き飛んでしまい、全くダメでした」とA子さん。それでも、「いつかはできるようになるだろう」と淡い期待を抱いていました。

 25歳で結婚しましたが、状況は変わりませんでした。周囲から結婚・出産の報告が届くようになり、両親からも「子どもができるといいね」と言われました。

 まさかセックスすらできないとは打ち明けられず、不妊に悩む友人の話を聞いては、次元の違いを感じてつらくなりました。「勉強もスポーツも人並み程度にできるのに、セックスは、なぜできないのだろう」。自分が情けなくなり、何より夫への申し訳なさでいっぱいだったといいます。

不妊治療で門前払い

 解決策を探そうと、A子さんはインターネットなどで情報収集をしました。性交痛などの悩みは見つかりましたが、「そもそもセックスができない」というものはありませんでした。

 子どもを望んでいたため、30歳を過ぎた頃には夫婦で話し合い、不妊治療に挑戦しようと婦人科のクリニックに行きました。しかし、「脚を開く内診台に乗れず、器具も膣内に入れられない」という状況を説明すると、「話にならない。うちにできることはない」と断られたと言います。2軒ほど回りましたが、A子さんの状況は理解してもらえませんでした。

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