医療大全
医療大全
変わる医学部<1>何もできない 教育に疑問
1月末、東京都品川区の昭和大学東病院。同大医学部2年生の赤星 樹生斗 さん(21)は、リウマチ・ 膠原病 内科の診察室にいた。
「こっちの指と比べて、どう? 硬いでしょ?」
「はい」
同科診療科長で准教授の矢嶋宣幸さんは、50代の女性患者の承諾を得た上で、赤星さんに指を触らせた。
診察室には、同大5年生の稲村直紀さん(24)もいた。矢嶋さんの診察の前に1人でこの患者の症状を聞き取り、皮膚や全身の臓器が硬くなる「強皮症」を疑っていた。矢嶋さんの見立ても、軽いタイプの強皮症。この後、血液検査などでこの病気と確定診断された。
昭和大医学部では2020年度、教育カリキュラムを大幅に改編した。従来は4年生の秋に始めていた医療現場などでの「臨床実習」を1年生から行い、4年生の9月からは、患者の診察に加わる「診療参加型臨床実習」で、より実践的な経験を積む。
この記事は読者会員限定です。
読売新聞の購読者は、読者会員登録(無料)をしていただくと閲覧できます。
【関連記事】