社会
社会
元最高裁長官の三好達氏が死去、95歳…「愛媛玉串料訴訟」裁判長
元最高裁長官の三好達(みよし・とおる)氏が6日、心不全のため東京都内の病院で死去した。95歳だった。告別式は近親者で済ませた。

三好達・元最高裁長官
東京都出身。東大卒業後、1955年に裁判官に任官した。札幌、東京両高裁の長官などを経て、92年3月、最高裁判事に就任。95年11月から97年10月まで第13代長官を務めた。
長官在任中は、重要な憲法問題が論点となった大法廷判決の裁判長を担い、96年9月には、「1票の格差」が最大6・59倍だった92年の参院選を巡る訴訟で、最高裁として初めて参院選を「違憲状態」と判断した。
靖国神社の玉串料に公費を支出することが憲法の政教分離原則に反するかどうかが争われた「愛媛玉串料訴訟」では97年4月、大法廷は公費の支出を「憲法が禁じた宗教的活動に当たる」として初めて違憲と判断したが、三好氏は他の裁判官1人とともに、「合憲」とする反対意見に回った。
【関連記事】