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【PR】フレイル・ロコモの克服へ! 80歳でも元気に外出できるカラダづくりを

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 2022年4月、日本医学会連合より関連学会・団体の領域横断的な取り組みとして「フレイル・ロコモ克服のための医学会宣言」が発表されました。さて、そもそも「フレイル・ロコモ」とはどのようなもので、私たちはどう向き合えばよいのでしょうか。フレイルとロコモに詳しい3人の専門家に聞きました。

左)ロコモ チャレンジ!推進協議会 委員長 NTT東日本関東病院 院長 大江隆史先生
中)公益社団法人日本整形外科学会 理事長 九州大学大学院医学研究院 整形外科教授 中島康晴先生
右)国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター ロコモフレイルセンター センター長 松井康素先生

要介護リスクを高める「フレイル」と「ロコモ」

――まずはフレイルについて、改めてご説明ください。

松井  フレイルは高齢者の生活機能が低下し、様々なストレスに対して脆弱になった状態を指します。日本老年医学会が2014年に提唱した概念で、英語の「frailty(フレイルティ/虚弱)」の日本語訳としてつくられました。この概念の大きな特徴は、筋力などが低下した「身体的フレイル」だけでなく、認知機能などが低下した「精神・心理的フレイル」、そして孤立や閉じこもりなどの「社会的フレイル」を加えた三つから構成されているということです。

――どのような状態になるとフレイルと診断されるのですか?

松井  一般的には「体重減少」「倦怠感(疲れやすさ)」「活動性低下」「筋力低下」「歩行速度低下」という五つの兆候のうち、三つ以上が該当すればフレイル、一つか二つが該当したらプレフレイル(フレイルの前段階)、いずれも該当しなければ健常と評価することになっています。この基準では身体的な面が評価できます。フレイルが進行してしまうと自立した生活が難しくなり、やがては人の手を借りないと生活できない要介護状態になります。フレイルと診断された人は、健常な人に比べて要介護になるリスクが4.6倍に高まると報告されています。一方で「適切なケアをすれば健常な状態に戻れる」というのも、フレイルの重要なポイントです。

――続いて、ロコモについて教えてください。

大江  ロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)は「locomotive(ロコモーティブ/移動力のある)」に由来する造語で、骨や関節、神経、筋肉などの運動器の障害が原因となって移動する機能が低下した状態のことです。日本がちょうど超高齢社会(65歳以上の人口の割合が全人口の21%を超えた社会)を迎えた2007年に、日本整形外科学会が提唱した概念です。

 昔は整形外科を受診する患者さんといえば、若い方が中心だったんです。交通事故や労災でけがを負った人が多く、当然ながら回復すれば治療は終了します。しかし、日本人の平均寿命が伸びるのに伴って、骨粗しょう症や骨折、変形性関節症、脊柱管狭窄症など運動器の問題で受診する高齢者の方の割合が増えてきました。この人たちの中には、一度治ってもまた別の理由で受診して、それを繰り返すうちに要介護になっていく人がとても多かったのです。そこで日本整形外科学会の中で「個別の疾患だけではなく、しっかりと歩けるかどうか、移動能力を総合的に評価すべきではないか」という議論が起こり、ロコモを提唱するに至ったというわけです。

――ロコモの原因になる疾患自体は昔からあったのですよね。

大江  ええ、しかしそれらの疾患にかかる人の数が急増しましたし、治療のあり方も大きく変わっています。例えばいまから30年ほど前は、80歳以上の方が変形性関節症を患われていても、体への負担を考慮して手術は行わないのが一般的でした。しかし近年は同じ80歳でも体力のある方が増えましたし、麻酔など医療技術も劇的に進歩しています。だから高齢の方でも、手術によって移動機能を取り戻して元気になられるケースがかなり増えているんです。疾患の程度が進行しても、治療可能になったこともロコモを提唱する一つの理由になりました。

――ロコモかどうかを確認する方法は?

大江  日本整形外科学会では「ロコモ度テスト」として三つの方法を設けています。一つ目はいろんな高さの台から立ち上がれるかどうかを調べる「立ち上がりテスト」、二つ目は2歩分の歩幅を身長で割って計算する「2ステップテスト」、三つ目は25の質問に答える「ロコモ25」です。いずれも特別な道具は不要で、手軽に行うことができます。これらのテストを行うと、自分がロコモかどうかを確認することができ、もしロコモの場合はその程度がロコモ度1~3のうち、どれに当たるのかを知ることができます。

 ロコモ度3の人は、6年後に要介護になっているリスクが健常者の3.6倍と報告されていて、医療にかかることが必要な段階です。しかし、例えば変形性膝関節症が進行している人も、人工関節置換術を受けると8割のケースでロコモ度3から脱せられたと報告されているので、ぜひ早めに整形外科を受診していただきたいと思います。

適切な対処により「予防・回復」が可能

――「フレイル・ロコモ克服のための医学会宣言」とは?

中島  「フレイル・ロコモ克服のための医学会宣言」(以下、フレイル・ロコモ宣言)は四つの項目で成り立っています。一つ目はフレイル・ロコモの定義です。続いて二つ目は、フレイル・ロコモは「予防・改善」が期待できるということ。予防・改善のためには、進行しすぎないうちに適切な対策を講じることが必要です。三つ目は、日本医学会連合がフレイル・ロコモ克服の活動の中核になり、国民の健康長寿の達成に貢献するということ。フレイル・ロコモを克服するには、行政や産業界、教育界などにもそれぞれの立場で取り組みを行っていただく必要があります。四つ目は、80歳での活動性の維持を目指す「 80GO(ハチマルゴー) 運動」についてです。

――フレイル・ロコモ宣言はなぜ出されたのでしょうか?

中島  理由として最も大きいのは、日本が世界で一番早く超高齢社会を迎えたということだと思います。日本は世界でもトップクラスの長寿国ですが、生命の寿命と健康寿命の平均値の間にはおよそ10年の開きがあります。今後はそのギャップを縮めて、高齢者が健康で自立した生活を送れる社会にしていく必要があるのです。

 そこで、2019年に開催された日本医学会総会では「超高齢社会における医療の取り組み ロコモ・フレイル・サルコペニア」というシンポジウムが行われました。さらにそれを受けて、日本医学会連合の中に「領域横断的なフレイル・ロコモ対策の推進に向けたワーキンググループ」が設けられました。この組織には日本整形外科学会のほか、日本老年医学会や日本サルコペニア・フレイル学会、日本運動器科学会、日本リハビリテーション医学会のメンバーが参加しました。このワーキンググループで2年余りにわたる議論を重ねてまとめ上げたのがこの宣言なのです。

 フレイルとロコモという二つの概念には異なる点もたくさんありますが、「主な目的が健康寿命の延伸であること」、そして「予防や治療により元気な状態を維持・回復できること」など共通することも多いのです。そこで、両者をカバーする幅広い観点から社会に対して警鐘を鳴らすことで、より多くの人々に対してメッセージを届けるべく、一体的なアプローチをすることになったわけです。

――フレイル・ロコモ対策として、私たちはどのようなことに取り組めばよいでしょうか?

中島  フレイル・ロコモの予防には、小児期から高齢期までの各ステージに応じた「ライフコースアプローチ」と、医学とそれ以外の様々な領域をまたいだ「領域横断的アプローチ」の両面の対策が必要です。それを示したのが「人生100年時代における健康寿命延伸のための健康増進と医療対策」の図です。

大江  この図については、時系列にも注目していただきたいです。最初に表れるのは生活習慣病・やせ、続いてロコモ、その後にフレイルが起こる。つまり身体的フレイルに限っていえば、ロコモの方が早くから始まるので、まずはロコモ対策に取り組み、それで運動機能が維持・回復できれば、フレイルへの進行は防ぐことができるのです。

松井  私が勤務する国立長寿医療研究センターのロコモフレイル外来でも、フレイルと診断される方の大半は、すでにロコモになっています。まず移動機能が低下し、それを放置しておくと外出して人と会う機会が減り、社会活動も低下し、最後には孤立してしまう。

――ロコモフレイル外来では、どのような診療を提供されていますか?

松井  まずは筋力や歩行速度、バランスなど総合的にロコモの評価を行います。それに栄養状態、記憶力、口腔嚥下機能の検査なども行い、多角的なフレイルの評価を行った後、医師や看護師、管理栄養士、理学療法士、薬剤師などがそれぞれの立場から改善すべきことを多職種で検討し、健康長寿に向けたお手伝いをしています。

「80GO」実現のために

――フレイル・ロコモ宣言の4つ目にある80GO運動とは?

中島  「80GO」は、皆さんに80歳で元気に外出していることを目指してもらうためのスローガンです。年齢を重ねても、歩ける人は歩き、車いすを使用している人は自分で操作して出かける。皆さんがそれを実現できればフレイル・ロコモは克服できるでしょう。

大江  フレイル・ロコモ宣言の解説文には、80GOに関して「10秒で11m(秒速1.1m、時速4km)」という目標歩行速度も書かれています。歩くスピードがこれより遅くなると要介護リスクが高まることが分かっているので、ある程度の速さで歩ける機能を保つということは大事です。また、歩行速度は歩幅と強い相関関係がありますので、自分で歩行速度を測るのが難しいという方は、まずロコモ度テストの2ステップテストに取り組まれるとよいでしょう。

松井  ウォーキングについては8000歩とか1万歩を歩くとよいといわれますが、急にそれだけ歩くのはハードルが高いように感じたり、時間的に余裕がないという方もいるかと思います。そういう場合は日本整形外科学会が紹介しているロコトレ(ロコモーショントレーニング)がおすすめです。ロコトレは「片脚立ち」と「スクワット」という二つの運動で構成されていて、家の中にいながら気軽に取り組むことができます。これらを習慣化すれば、筋力を高めてバランス能力をつけることができるので、続けているうちに歩いたり階段を上ったりするのが苦にならなくなるはずです。

中島  最近はスマホやスマートウォッチでも、手軽に歩数を把握することができます。まずは自分の現状を把握して、少しずつ歩数やスピードを上げていかれるのもよいと思います。また、日本整形外科学会では昨年、移動の健康度を測るための「ロコモ年齢」という尺度を発表しました。ロコモ年齢はスマホで専用ページにアクセスして、ロコモ度テストを受けることで算出できます。ご利用は無料ですので、まずはお気軽にアクセスしてください。

ロコモ年齢サイトはこちら

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