一病息災
闘病記
[俳優 河合美智子さん]脳出血(2)スタジオから救急搬送 病院で「一番の理解者」が目に入り、涙あふれる
2016年8月13日夜、右半身のまひが起こり、東京都内のスタジオから佼成病院(東京都)に救急搬送された。
病院に到着してすぐの画像検査で、脳出血を起こしていることがわかった。左の大脳の細い血管が破れていた。血圧もかなり高い。上が180、下が135で、直ちに降圧剤や止血剤の点滴治療が始まった。
明日の仕事をキャンセルしないと――。意識はもうろうとし、ろれつも回らなかったため、周りの看護師らに、うまく伝えられなかった。
もどかしさを解消してくれたのは、同居していた俳優の峯村純一さん(55)だった。スタジオのスタッフの知らせで、息を切らして、病院に駆けつけてくれた。
「一番の理解者」が目の前にいる。姿が目に入った途端、ぶわっと涙があふれ出た。
「みねちゃん」
後に夫となる大切なパートナーは、不明瞭な呼びかけにうなずき、すぐに仕事先に連絡をとってくれた。
一夜明け、血圧は正常値に下がり、言葉も滑らかに出るようになった。
脳出血は、発見や治療が遅れると命に関わる。まひが起きてから治療開始まで2時間以内とスムーズに運んだのは、脳出血を経験した身内がいるプロデューサーらが、迷わず救急車を要請してくれたためだった。
「もし家に一人でいたら、今頃どうなっていたか。みんなに命を救ってもらいました」
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俳優 河合 美智子 さん(54)
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