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伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」

[ きょうの健康レシピ ]

健康・ダイエット・エクササイズ

被災時に備蓄食品で作れて、お年寄りが食べやすい料理とは…サバとポテトのトマト煮

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サバとポテトのトマト煮

 こんにちは、在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。

 今回は冷凍のフライドポテトと缶詰を組み合わせたレシピのご紹介です。このレシピは災害時の高齢の方のお食事としても応用できます。

 私は東日本大震災を病院の管理栄養士として経験しました。その時に感じたことは、救援物資として配布される食事は、食べる機能に問題のない人に適したものばかりであるということでした。冷たくなったおにぎりや、水分がないと食べられない菓子パン等は、高齢の方には食べにくいことがあります。

 食べるものが限られるために体重が減少し義歯がゆるくなって、いつものようには食べられなくなってしまうこともありました。結果として、さらに食事量が減って、低栄養状態になることすらありました。

 非常食の缶詰や長期保存が可能な冷凍食品を使用し、調味をせず、簡単な加熱で食べられるやわらかい食事のバリエーションがあれば、多くの年代の方の食を支えることができるのではないでしょうか。今回の料理はそのような思いから考案しました。

 冷凍フライドポテトは皮をむいたり、あくをとったりといった下処理がいらず、油で揚げてあるためエネルギーも多いので、食が細くなりがちな高齢の方にお勧めです。

 このレシピでは、サバのみそ煮缶とトマトジュースを利用してやわらかくて食べやすいトマト煮にアレンジします。冷凍のフライドポテトは煮ることで簡単にやわらかくなりますし、サバのみそ煮缶も骨までやわらかくなっているので加熱時間が短くて済みます。

 みそとトマトは意外な組み合わせかもしれませんが、この二つにはうま味成分としてグルタミン酸が含まれており、とても相性が良いのです。ほかに調味料を加えなくてもコクのある味に仕上がります。

 多めに食材を買っておき、使った分だけ買い足して、一定量の食料を家に備蓄しておく「ローリングストック」という考え方が提唱されています。非常食だけでなく、冷凍食品などの食材を多めに買い置きしておき、調理や味に慣れておくこともよいのではないでしょうか。

[作り方]

(1)冷凍のフライドポテト、缶詰めのサバみそ煮(汁ごと全部)、トマトジュースを鍋に入れる。トマトジュースは具材がひたる程度に加減する(直径18cmの鍋使用の場合は約200cc)。

(2)中火で落しぶたをして約10分加熱する。途中、軽く混ぜる。ポテトがやわらかくなったらできあがり。

(3)お好みでパルメザンチーズや粉パセリを加える。

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伊藤清世(いとう きよ)

在宅訪問管理栄養士・介護食アドバイザー
委託給食会社で病院・高齢者施設・保育所等の調理業務、総合病院の管理栄養士を経て、現在は仙台市の「ないとうクリニック複合サービスセンター」で在宅訪問管理栄養士として活動中。また、地域での講演活動を通じ、かむ、のみ込む力が低下した方にも喜ばれる、食べやすくおいしい食事作りを提案している。

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