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オミクロン対応ワクチンの接種率、35%と伸び悩み…65歳以上でも58・9%
新型コロナウイルスのオミクロン株に対応したワクチンの接種率が12月27日時点で全人口の3分の1程度と伸び悩んでいる。政府は今冬の感染拡大に備えるため、年末までに接種するよう呼びかけてきたが、当てが外れた格好だ。第8波では年末に1日当たりの死者数が過去最多を更新しており、専門家は接種の検討を呼びかけている。

新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)
内閣官房の集計では、12月27日までにオミクロン株対応ワクチンの接種を受けた人は全国で4412万人で、接種率は35・0%にとどまっている。2回目までの接種率80・4%、3回目の67・7%を大きく下回っている。65歳以上の高齢者でも58・9%にとどまる。
国立感染症研究所などが12月にまとめた調査結果では、オミクロン株の「BA・1」と「BA・5」に対応するワクチンの発症予防効果は71%だった。一方、副反応については、別の研究班が、従来型ワクチンと同程度と報告している。
中山哲夫・北里大特任教授(臨床ウイルス学)は「周囲の大事な人にうつさないためにも、ワクチン接種を検討してほしい」と話している。
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