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大人用の紙おむつの使用量が急増 ごみの処理どうする?…燃料やパルプにしてリサイクルする取り組みも

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 紙おむつごみをリサイクルする取り組みが始まっている。大人用の紙おむつの使用量が高齢化で急増し、廃棄する介護施設や、埋め立てや焼却処理を担う自治体の負担が膨らんでいるためだ。ただ、設備の導入費の負担など、普及には課題もある。(野口博文)

固形燃料に 埋め立て量半減…燃やさず炭化 施設負担軽く

大人紙おむつ リサイクル

木くずと混ぜて

 11月中旬の朝、北海道幌延町のリサイクル施設に、紙おむつごみを積んだトラックが到着した。昨年3月に完成したこの施設では、紙おむつごみを破砕、乾燥して滅菌した後に、乾燥させた木くずと混ぜ合わせ、固形燃料を製造している。

 固形燃料は同町内の特別養護老人ホーム「こざくら荘」に運ばれ、風呂の湯などを沸かすボイラーの燃料に使われる。年11万リットルの重油を使っていたが、2021年度は2万2000リットルの削減効果があったという。

 北海道や同町の補助金を活用して専用ボイラーを導入し、試験的に無償で固形燃料の提供を受けている。澤向和哉施設長は「価格が高騰している重油を減らせるので助かる」と話す。

 リサイクル施設は、同町など周辺5町のごみ処理を担う「西天北五町衛生施設組合」が整備。介護施設や病院など16施設の紙おむつごみを受け入れている。

 環境省の交付金などもあり、建設費約8億9000万円のうち、5町の負担は合計約1億8000万円。リサイクルの開始で、幌延町内の処分場にそのまま埋め立てている紙おむつごみは、20年度の307トンから、21年度は156トン(一般家庭から排出)に半減した。

 持ち込まれるごみの2割近くを占めていた紙おむつごみを減らすことで、現在の処分場の耐用期間を延ばし、新設予定の処分場のコンパクト化で整備費の抑制につなげるのが5町のねらい。今後、固形燃料の有料化も予定しており、「稼働から15年で、コスト抑制の効果が見込める」(同組合の戸川誠二事務長)という。

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