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Dr.夏秋の毒虫クリニック

医療・健康・介護のコラム

得意技は「死んだふり」…神経毒を操る“猛毒グモ”初上陸で平成の大騒動

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危険性が誇張され

 突然ですが、クイズです。オーストラリア原産とされる外来種で、1995年に大阪府高石市で最初に発見されて「毒グモ騒動」を巻き起こしたのは、何という生物でしょうか?

得意技は「死んだふり」…神経毒を操る“猛毒グモ”初上陸で平成の大騒動

セアカゴケグモの成体(メス)

 答えは「セアカゴケグモ」。30代以上の方には、簡単すぎたかもしれませんね。当時、「熱帯系の毒グモが海を渡ってやってきた!」「猛毒を持ち、かまれると死ぬ可能性も!!」なんて、センセーショナルに報じられたのをご記憶の方も多いでしょう。

 まだツイッターもフェイスブックもない時代でしたが、報道が過熱し、不正確な情報までが拡散。多くの誤解を生みました。

今はほぼ全国に分布

 その後、大阪府や兵庫県の湾岸地域を中心に次々と生息地が確認され、おもに物資とともに運搬されて分布を拡大しました。これまでに青森県、秋田県を除く全国45都道府県で見つかっており、「どこにでもいる」と言っても過言ではないくらい、私たちにとって身近な生物になってしまいました。アジアの熱帯~亜熱帯にも広く分布しますが、本来の生息地がオーストラリアなのですから、同じ温帯の日本はとても住みよい場所だったのでしょう。

 現在は、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」で特定外来生物に指定されています。

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夏秋 優(なつあき まさる)

 兵庫医科大学皮膚科学教授。1959年生まれ。カリフォルニア大学サンフランシスコ校皮膚科研究員、兵庫医科大学皮膚科学講師、助教授などを経て2021年より現職。日本衛生動物学会会長。主な専門分野は虫による皮膚疾患、皮膚疾患の漢方治療。主な著書に「Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎」(学研メディカル秀潤社)、「止々呂美哀歌」(NRC出版)、「医ダニ学図鑑」(共著、北隆館)、「衛生動物の事典」(共編著、朝倉書店)」など。

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