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新型コロナの「抗原検査」 PCR検査と何が違う?…陽性だったときの対応は

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 新型コロナウイルスの感染者は、減少傾向にありますが、依然として感染リスクは高い状態が続いています(2022年9月16日時点)。こうした中、感染の有無を調べる抗原検査キットが薬局やインターネットで販売されるようになっています。特徴やPCR検査との違いなどについて、藤沢市民病院(神奈川県)臨床検査科の診療科部長、清水博之さんに聞きました。(聞き手・利根川昌紀)

検査キットは、「抗原定性検査」

新型コロナの「抗原検査キット」とはどんなもの? 購入する前に知っておきたいこと

――新型コロナに今、感染しているかどうかは、どのように調べるのですか。

 検査は、抗原検査とPCR検査に大別されます。

 抗原検査は、鼻のぬぐい液や唾液といった検体を用いて、新型コロナウイルスに特有のたんぱく質があるかどうかを調べます。

 抗原検査は、「定性検査」と「定量検査」に分けられます。後者は、医療機関で専用の装置を用いて実施されます。陽性か陰性かに加え、検体に含まれるウイルスの量も間接的に調べることができます。

 一般向けに販売されているのは「抗原定性検査」です。検体と試薬を混ぜて検査キットに垂らし、15~30分ほど待って特有のたんぱく質が検出されれば、「陽性」と判定されます。「インフルエンザの検査と同じ」と言えば、イメージしやすい人が多いかもしれません。定性検査は、定量検査のように、ウイルスの量までは判定できません。

新型コロナの「抗原検査キット」とはどんなもの? 購入する前に知っておきたいこと

――PCR検査との違いは、どのような点にありますか。

 PCR検査は、ウイルス特有の遺伝子を増幅させて感染の有無を調べます。結果が出るまでに3~4時間ほどかかります。医療機関によっては、1日に1回しか装置を動かさないところもあり、その場合は、結果がわかるまでに1日かかります。

――検査精度に違いはありますか。

 最も精度が高いのはPCR検査です。抗原定性検査は、PCR検査や抗原定量検査に比べると精度は少し落ちます。自分で検査キットを使う場合、鼻のぬぐい液や唾液の取り方によっても精度に差が出てきます。

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