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ウクライナ侵攻、銃撃事件 繰り返し残酷なニュース映像を見て心がつらくなったら、どう対応?

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ウクライナ侵攻、銃撃事件 繰り返し残酷なニュース映像を見て心がつらくなったら、どう対応?

   ウクライナ侵攻に銃撃事件――。残酷なニュース映像を見ていたら、何だかつらくなってきちゃった。

  ヨミドック  戦争や災害、テロなどの報道は「惨事報道」と呼ばれます。テレビやSNSで流れるショッキングな映像を繰り返し見ることは、心にストレスを与えます。

   体に影響があるの?

   「ストレス反応」が起こる可能性があります。怒りやイライラ、悲しみといった感情が湧いてきたり、不眠や過度の緊張などの体の不調が起きたりします。

   見過ぎは禁物ね。

   ニュースで情報を得ることは大事ですが、衝撃的な映像を過剰に見ないよう心がけてください。

 SNSは刺激の強い映像が流れやすく、見続けてしまいがちなので、開くのは必要最小限にとどめましょう。「見る時は見る、見ない時は見ない」とメリハリを。思いがけず目に飛び込んでくるので、家事の合間のテレビの「ながら見」も避けたいですね。

   見てしまった場合は?

ウクライナ侵攻、銃撃事件 繰り返し残酷なニュース映像を見て心がつらくなったら、どう対応?

   もしストレス反応が出ても、多くの人は時間とともに自然に回復します。注意が必要なのは、虐待やDVなどつらい経験によるトラウマがある人や心の不調を抱えている人です。

   どうして?

   ストレス反応が出やすいためです。それが強まると「トラウマ反応」が起こり、嫌な出来事が繰り返される悪夢を見たり、思い出したくない経験が突然よみがえるフラッシュバックが出たりします。過去を思い出す苦しみや、不調の悪化につながります。

   心がつらい時は?

   テレビやSNSから距離を置き、普段通りの生活に専念しましょう。散歩や親しい人との雑談など、気分を和らげる行動も有効です。

   無防備な子どもはどうやって守ればいいかな。

   刺激が強いニュース映像は、子どもが一人で見ないように、対話することも大切です。まず子どもの考えを聞き、誤った理解や足りない情報を大人が修正し、不安を取り除いてあげます。SNSはリビングのみで使わせるなど制限し、映像を過度に見ないよう気を配りましょう。

   不調で困ったら?

   無料電話相談を利用するのも手です。厚生労働省が推奨する機関や日本臨床心理士会など、公的機関や専門家の窓口を利用してください。

 (西田真奈美/取材協力=重村淳・目白大教授、池田美樹・桜美林大准教授)

 ヨミドックは読売新聞の医療サイト・ヨミドクターのお医者さんキャラクターです。

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