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水状の唾液がたまる

 口の中に唾液がたまります。粘度のない水状で、量が増えている気がします。歯科と耳鼻咽喉科の診察では異常はなく、心療内科では漢方を処方されましたが、改善しません。(62歳男性)

安静時に分泌量チェック

山村 幸江 東京女子医大耳鼻咽喉科准教授 (東京都新宿区)

 唾液が多いと感じられ、苦痛に思う状態を「唾液過多」と言い、唾液が口の外にあふれると 流涎りゅうぜん 症と言います。

 分泌量が増す「真性唾液過多」は、胃炎やストレスなどによる自律神経調節障害に伴って起こります。高齢者は、唾液量が正常または、むしろ減る「仮性唾液過多」が多く、 嚥下えんげ 機能の衰えにより、唾液がたまったり、唾液の粘りが強くなって分泌量が多いと感じたりします。唾液に意識が強く向く「心因性唾液過多」は、若い人に多く、試験中などの緊張した場面で症状が出やすいです。

 唾液量は、10分間、安静時の分泌量を測定する方法でセルフチェックできます。安静の状態で、自然に口内にたまった唾液を、口から垂らすように紙コップなどにためます。10cc以上の場合は、真性唾液過多の可能性があります。

 唾液過多は、主に耳鼻咽喉科や歯科で対応します。口の粘膜や み合わせ、嚥下機能の問題なら、治療で改善する場合もあります。

 真性唾液過多は、分泌を減らす抗コリン薬や抗ヒスタミン薬などが有効な場合があります。仮性唾液過多は、 口腔こうくう 衛生を心がけ、唾液を姿勢を正して飲み込むようにすると、嚥下機能の改善につながります。唾液量や嚥下機能に問題がないのに、生活に支障が出る場合は、心因性唾液過多が考えられるので、精神科や心療内科を受診しましょう。

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