医療大全
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変わる看護師<5>指示待たずに救急対応
6月上旬の昼下がり、国立病院機構大阪医療センター(大阪市)の救急外来に、70歳代男性が搬送されてきた。強い吐き気で、路上にうずくまっていたという。
「脱水症状がありそうですね。ご飯は食べられていますか?」
使い捨ての医療用ガウンを着た森寛泰さん(46)は、症状を聞き取りながら、聴診器を胸にあて、超音波で腹部を調べた。下着にわずかに血液が付いていたため、肛門から指を入れて、直腸の様子も確かめると、医師に提案した。
「下血があります。CTを撮影したいのですが」
医師も同じ意見だった。すぐに検査に進み、直腸にがんが見つかった。
森さんは、「診療看護師(ナースプラクティショナー=NP)」だ。一般社団法人「日本NP教育大学院協議会」が認定する資格で、一般の看護師より、高度な診療に携わる。
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