スポーツDr.大関の「ムーヴ・オン!」
「する」「みる」「支える」のどの立場にあっても、スポーツは生活を彩り豊かにしてくれます。しかし、スポーツにけがはつきもの。けがを予防し、笑顔で楽しむために必要なスポーツ医学の知識を、整形外科医の大関信武さんが伝えます。
医療・健康・介護のコラム
羽生選手も苦しんだ足首の捻挫、超音波で正確な診断が可能に…復帰判断も向上
超音波だと靱帯損傷の程度が判断できる
骨折の有無についても診断ができ、靭帯がどの程度傷んでいるかについても判別できます。足首を動かしながらみることで、その不安定性も可視化することができます。MRI検査でもそうした診断はできるのですが、金額も高いのでお手軽な検査ではありません。超音波装置の普及で捻挫など適切な診断ができるので、けがの後、復帰までの時間が短縮できるようになりました。また、関節や筋肉、 腱 への注射も超音波で観察しながら注射することにより、その精度や効果が向上しています。羽生選手の場合も、診断や治療、復帰の判断剤料の一つとして使われたと思います。
野球の投手には、野球肘検診も
野球肘検診といって、投球動作による負荷の蓄積で肘の軟骨を傷めていないか、成長期の選手をチェックする取り組みが広がりつつあります。こういった技術の進歩がスポーツ選手のけがを減らすことやけがからの復帰に役立つことを願いつつ、私自身も知識をブラッシュアップし、技術を磨いていきたいと思います。(大関信武 整形外科医)
【次回スポーツ医学検定は11月27日】
私たちは、スポーツに関わる人に身体やけがについての正しい知識を広めて、スポーツによるけがを減らすため、「スポーツ医学検定」を実施しています。スポーツ選手のみでなく、指導者や保護者の方も受けてみませんか(誰でも受検できます)。
2022年第2回スポーツ医学検定は11月27日です。スポーツ医学検定|一般社団法人日本スポーツ医学検定機構 (spomed.or.jp)。
本文のイラストや写真の一部は、「スポーツ医学検定公式テキスト」(東洋館出版社)より引用しています。スポーツに関わる様々な人からスポーツのけがに対する考えを掘り起こし、多様な視点でスポーツ医学や安全について考えるnoteもぜひご覧ください( スポーツを考えるnote~Presented by スポーツ医学検定|note )。
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