タレント カルーセル麻紀さん
一病息災
[タレント カルーセル麻紀さん]血管の病気(5)男に生まれ、女として生きた…あと20年お酒も楽しみたい
男性として生まれ、女性として生き、間もなく傘寿を迎える。1972年、モロッコで性別適合手術を受け、2004年に戸籍の性別を男性から女性へと変更できた。今でこそLGBTQ(性的少数者)への理解は広がりつつあるが長年、偏見や好奇の目にさらされながら、先駆者として道を切り開いてきた。
生まれ育った北海道の港町・釧路では幼少期から「女になりかけ」といじめられていたこと。なぜ男性を恋しく思うのか悩み続けてきた日々――。同郷の直木賞作家・桜木紫乃さんは、そんなめまぐるしい半生を、小説にした。19年の「 緋 の河」と、今年5月に発刊した「 孤蝶 の城」だ。
「あたしをとことん汚く書いて」と語った半生は、苦難にくじけず、したたかに、たくましく生きる主人公「カーニバル真子」として結実している。
「生活習慣はメチャクチャでも、懸命に働きました」
芸能界で親交を深めた多くの人が鬼籍に入った。石原裕次郎さんもその一人。ツーショット写真を、携帯の待ち受け画面にしている。
また会いたい。でも、もう少し先にしたい。まだまだ食べたいものを食べ、おいしいお酒も楽しみたい。
「モロッコでの手術や、病気の治療でこれだけ痛い思いをしたもの。あと20年。『まだ、生きているの?』と驚かれるぐらい生きたい」(文・野村昌玄、写真・今利幸)
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タレント カルーセル 麻紀 さん(79)
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