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子供の感染目立つ第7波「ご飯食べられずに嘔吐や下痢、熱高くなる患者多い」

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 新型コロナウイルスの「第7波」が群馬県内にも押し寄せ、感染の急拡大が続いている。7月に発表された感染者数の合計は3万5216人となり、これまでで最多だった2月(2万1831人)の約1・6倍に及んだ。第7波では子供が感染するケースが目立っている。子供の診察を請け負う県小児医療センター(渋川市)で、現場の実情を取材した。(乙藤秀行)

 7月の感染急拡大は、感染力が強いオミクロン株の新系統「BA・5」への置き換わりがあるとみられる。「BA・5」は潜伏期間が1~3日と短く、感染者の増加速度が速いことも要因として挙げられる。

 「第6波と比べると、ご飯を食べられずに 嘔吐おうと や下痢をしたり、熱が高くなったりする患者が多い」。県が独自の警戒レベルを「1」から「2」に引き上げた7月22日、同センター感染対策室長を務める清水彰彦医師(40)が印象を語った。

 同センターは新型コロナの感染が疑われる子供を事前予約制で診察し、1日あたり約5人の医師が対応にあたっている。相談などの電話が毎日かかってくるが、その数が7月中旬に跳ね上がり、初旬に比べると体感で3~4倍になった。実際に患者数も2倍を超えた。

子供の感染目立つ第7波「ご飯食べられずに嘔吐や下痢、熱高くなる患者多い」

 7月の県内感染者を年代別にみると、25日時点で11歳以下が19・6%、12~19歳が14・4%となり、子供の感染が目立っている。

 背景には、子供のワクチン接種率の低さが一因としてあるとみられる。同日時点で県内の5~11歳が2回目接種を終えた割合は16・42%、12~19歳で3回目接種を終えた割合は33・61%。20歳代以上が50%を超える中で低い水準だ。

 副反応を不安視する保護者が多いためとみられ、同センターでも子供への接種について「様子を見たい」と答える保護者が多いという。

 同センターの医師によると、子供が感染しても肺炎になりにくいため、統計上は「軽症」に分類されるが、実際は40度の高熱や脱水症状で苦しむことが多く、診察に時間がかかるという。

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新型コロナに感染した疑いのある子供向けに設置された隔離テント内のベッド。消毒後、すぐに別の患者の診療に利用することもあるという(7月22日、渋川市の県小児医療センターで)

 さらに、第7波では患者を診察する医療従事者が感染したり濃厚接触者になったりするケースが増えたといい、同センターでも職員10人が同時に休んだことがあった。同センターでは、周囲と隔離した診察用スペースの確保や、入院病床の十分な確保が課題となっており、清水医師は「マンパワーの面でも物理的な面でも、医療体制が限界を迎えることがあり得る」と危機感を募らせた。

 子供たちは大きな行動制限がない状態で夏休みを迎えた。感染拡大防止には、人混みの中でのマスクの着用といった基本的な感染対策や、帰省時に大人数で過ごさないことなどの徹底が大切だという。清水医師は「症状が出たら旅行や帰省を取りやめるなど、子供も保護者も感染防止への意識を改めて持ってほしい」と呼びかけている。

 

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