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熱中症対策 水分補給は大切だけど「ペットボトル症候群」には要注意 意識障害を起こすことも

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 毎日、厳しい暑さが続いています。熱中症を防ぐにはしっかり水分補給をすることが大切です。ただ、水分の取り方によっては「ペットボトル症候群」と言われる状態になって体調が悪くなることがあり、注意が必要です。

インスリンの働きに悪影響

熱中症対策 水分補給は大切だけど「ペットボトル症候群」には要注意 脱水を起こすリスクも

 ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)とは、糖分を多く含む飲料をたくさん飲み続けると起こる健康障害です。

 糖分を含むものを飲食すると、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が上がります。すると、 (すい)(ぞう) から分泌されるインスリンというホルモンにより、ブドウ糖が筋肉や脂肪に取り込まれ、血糖値が下がります。しかし、糖分を多く含む飲料を飲み続けて、高血糖の状態がいつまでも続くと、インスリンの分泌が減ったり働きが悪くなったりし、ブドウ糖は血液中に残ったままになります。

 血液中にブドウ糖が多くとどまったままだと、尿の量が増え、脱水になります。喉が渇くので、さらに糖分を多く含む飲料を飲み続けると、より症状が進んで悪循環に陥ります。これがペットボトル症候群のきっかけとなります。

 東京医科大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科の主任教授、鈴木亮さんは「毎年夏になると、ペットボトル症候群を疑われた患者さんが外来に来られます。若くて肥満な男性が多いです」と説明します。

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