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医療・健康・介護のニュース・解説

熱中症対策 水分補給は大切だけど「ペットボトル症候群」には要注意 意識障害を起こすことも

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命に関わることも

 ペットボトル症候群になると、体重が減り、意識障害や悪心といった症状もみられるようになります。

 体のエネルギー源となるブドウ糖は、ふだんは肝臓や筋肉、脂肪などに蓄えられ、必要に応じて使われます。しかし、インスリンの働きが悪くなると、脂肪や筋肉を分解してエネルギーにしようとします。これに脱水が加わり、体重が減っていきます。

 「ダイエットになる」と考える人がいるかもしれませんが、脂肪を分解して作られる「ケトン体」という物質が急激に血液中に増えてしまい、気持ちが悪くなります。「食欲が落ちてジュースばかり飲むようになった」「夏バテと思っていた」というケースも多く見られます。重症化すると意識障害を起こすこともあり、命に関わります。

 鈴木さんは「もともと血糖値が高い人はペットボトル症候群になりやすく、注意が必要です。ただ、ペットボトル症候群と診断された人に聞くと『定期的に健康診断を受けておらず、自分は血糖値が高いと知らなかった』、あるいは『知っていたけれど気にしていなかった』と話す人が多いです」と指摘します。

「糖類ゼロ」の落とし穴

熱中症対策 水分補給は大切だけど「ペットボトル症候群」には要注意 脱水を起こすリスクも

 「糖類ゼロ」などと表示された飲料も多くあります。こうした商品であれば、ペットボトル症候群にはならないのでしょうか。

 鈴木さんは「ゼロであれば血糖値は上がりませんが、少量の糖類が含まれていることがあり、『大丈夫』とは言い切れません」と説明します。

 100ミリリットルあたり、糖類が0.5グラム未満であれば「糖類ゼロ」などと表示できることになっています。そのため、知らず知らずのうちに、糖類を摂取している可能性があるのです。

肥満でなくても

 ペットボトル症候群になる危険が高いのは、もともと血糖値が高く、ジュースなどを相当量飲む人です。まずは健康診断を定期的に受け、自分の血糖値がどのくらいなのか、知っておくことが大切です。血糖値が高くない人は、1日500ミリリットル程度の摂取であれば、ペットボトル症候群になる危険は高くありません。

 ただ、健康な人でも、糖分が含まれる飲み物を口にすれば血糖値は上がります。食事と食事の間に高血糖の状態が続くと、空腹を感じにくくなり、食生活が乱れることにつながります。また、直近1~2か月の血糖状態を示す「ヘモグロビンA1c」の数値が上がったり、体重が増えたりし、将来的に糖尿病を発症するリスクが出てきます。肥満でない人も健康的な食生活を続けることが重要です。

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