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デフリンピック自転車競技で47歳の最年長メダリストが、見据える未来…日本は2025年夏季大会の開催目指す

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聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」 2025年夏季大会 東京誘致を目指す…自転車競技の早瀬久美さん「デフスポーツの理解広げたい」

2022年5月のブラジル大会で獲得した銀メダルを首にかける早瀬久美さん

 聴覚障害者を対象にした国際スポーツ大会を「デフリンピック」と言います。オリンピック同様、夏季大会、冬季大会がそれぞれ4年に1度開かれています。日本は2025年の夏季大会開催を目指していて、9月に正式に立候補する予定です。自転車競技で過去3大会連続でメダルを獲得している早瀬久美さんらに話を聞きました。

3大会連続メダルの薬剤師・早瀬久美さん(47)

 「デフリンピックの自転車競技(マウンテンバイク)に3大会連続で出場しました。2度の銅メダルに続き、今年5月のブラジル大会では銀メダルを獲得しました。次の大会でもメダル獲得を目指して、練習を続けています。もし東京招致が実現すれば、デフスポーツに対する理解を国内に広げるいい機会になると思います」

聴覚障害者として初の薬剤師免許

 早瀬さんは明治薬科大を卒業後、薬剤師の国家試験に合格し、免許を申請したが、薬剤師法の聴覚障害に対する欠格条項を理由に却下された。その後、障害者団体などの支援で欠格条項が撤廃され、早瀬さんは聴覚障害者としては国内で初めて薬剤師免許を取得した。現在は昭和大学病院薬剤部で働いている。

夫の憲太郎さんとともに競技を始める

 「デフリンピックとのかかわりは2009年の台湾・台北大会からです。ドーピング防止に取り組む薬剤師資格『スポーツファーマシスト』を取得し、日本選手団をサポートしました。その後、夫(聴覚障害者で映像作家としても活躍する早瀬憲太郎さん)が自転車競技に取り組み始めたことに刺激を受け、『面白そう』と自分も始めました」

 「デフリンピックでの成績は13年ブルガリア大会、17年トルコ大会で銅メダル。今年5月のブラジル大会は3位でゴールしましたが、1位でゴールした選手が失格となり、銀メダルになりました。3回の大会出場を通して積み重ねてきた練習の成果が、きちんと出たと思います」

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