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大阪の若者、接種低調なぜ…3回目は全国最低レベル

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 新型コロナウイルスの3回目ワクチンで、若年層(30歳代以下)の接種率が近畿で伸び悩んでいる。特に低調な大阪府は接種率向上を目指し、6月末までの約2か月間を集中取り組み期間としたが4割に届かず、全国最低レベルのままだ。中小企業が多く団体接種が進みにくいことが背景にあるとの指摘もあり、専門家は「接種の呼びかけにさらなる工夫を」と求める。(松田祐哉)

大阪の若者、接種低調なぜ…3回目は全国最低レベル

 府などによると、3回目の接種率(6月27日現在)は30代が39%、20代が35%、10代(12歳以上)は17%にとどまる。いずれも全国平均を約10ポイント下回り、都道府県別では30代、20代が沖縄に次いで低く、10代は全国で最も低い。京都や兵庫の若年層も、全国平均より4~8ポイント低くなっている。

 大阪府は若年層の接種率が低い理由について、副反応への不安や、ワクチンの効果が見えにくいことがあると分析する。そうした事情は全国共通とも言えるが、東京など他の都市部と比べても大阪は低調だ。

 関西大の 高鳥毛たかとりげ 敏雄教授(公衆衛生学)は「東京は大阪に比べ、団体接種が行われる大学や企業の数が多く、接種率の差に表れたのではないか」と指摘する。

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大学内に設けられた会場でワクチン接種を受ける学生たち(昨年6月、大阪府内で)

 府は4月21日~6月30日を集中取り組み期間として、SNSなどでワクチンの効果や接種に関する情報を発信したり、大学や企業に団体接種への協力を求めたりした。吉村洋文知事もユーチューブ動画で「自分を守るためにも周りの人を守るためにも早めのワクチン接種を」と呼びかけた。府によると、この期間中、接種率は20代で12ポイント、30代で13ポイント上昇し、「一定の効果はあった」とするが、遅れを取り戻すには至っていない。

 厚生労働省の助言機関によると、6月29日までの1週間の新規感染者数は、全国で前週比1・17倍、大阪は1・33倍と増加傾向に転じている。大阪では30歳代以下が6割以上を占めており、3回目接種の重要性が高まっている。

 リスクコミュニケーションを専門とするコンサルタントの西沢真理子さんは「ワクチンについて正確な情報を若年層に伝えようとしている大阪府の取り組みは評価できるが、若年層といっても年代や性別、学生や社会人と様々だ。それぞれの目線に立って、自分に関係することだと思ってもらえる仕掛けが必要だ」と話す。

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