伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」
健康・ダイエット・エクササイズ
火を使わない「のっけ親子丼」…夏バテ予防にタンパク質を
こんにちは。在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。
今回は、焼き鳥缶と、コンビニやスーパーでも購入できる温泉卵を使った丼のご紹介です。ご飯を盛った丼に、どんどんのせていくだけでできる簡単メニューで、洗い物もほとんど出ません。
このレシピを考えたきっかけは、ひとり暮らしの高齢男性への訪問栄養指導でした。1か月ほど前に奥さまを亡くしたというこの方。食事は3食コンビニから宅配されるものでした。自炊もできる方でしたので、自宅での調理を提案したところ、「今は自炊はしたくない。調理をした後、鍋などの片づけをする気力がない」との返答。「3回食べるだけで精いっぱい」というのが現状でした。長年寄り添った伴侶を失った悲しみを理解すれば、食事を欠かさず食べているだけでも素晴らしいことです。
そのような状況で、鍋や包丁を使う調理の提案はどうでしょうか。やる気になるでしょうか。
栄養バランスの整った食事やメニューの提案をするだけなら、たくさんの方法があります。けれど、それが生活の中でできることでなければ意味がありません。訪問栄養指導では、本人の心の状態や生活状況に応じた「今よりちょっといい食事」や「今を維持する食事」の提案も行っています。
[作り方]
(1) 焼き鳥は缶詰から出して耐熱容器に入れ、ふんわりラップをして電子レンジで軽く温める。
(2) 茶わんにご飯をよそい、刻みノリ、(1)の焼き鳥の順に、真ん中を空けてのせる。
(3) 真ん中に、温泉卵を割り入れてできあがり。
※かむ、飲み込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう。
(レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)
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