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続・脳動脈瘤とともに<5>「突然の別れ」思い重ねて

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 国内で毎年約1万人がくも膜下出血で命を落とす。大半が脳動脈 りゅう の破裂が原因だ。普段通りに生活していた人が突然、亡くなる。最期に立ち会っても、涙すら流せない家族もいる。

続・脳動脈瘤とともに<5>「突然の別れ」思い重ねて

信吾さんの写真を抱いて、思いを語る恵子さん(神奈川県小田原市で)

 神奈川県小田原市の多田恵子さん(78)もそうだった。2019年1月20日夕方、自宅の電話が鳴った。長男の信吾さんが、静岡県裾野市で倒れたという。次男と、信吾さんの妻、娘2人と搬送先の病院に車で急いだ。何とか生きていて……。胸が詰まる思いで、1時間半ほどかけてたどり着いた。

 数時間前まで元気だったという信吾さんは、ベッドに横たわっていた。倒れた際に打ったのか、頭に出血した傷痕が見えた。付き添っていた医師は、何も言わない。手の尽くしようがない状態だと悟った。

 恵子さんは、声も、涙も出なかった。「私が泣き叫んだら、義理の娘も、孫も、どうなってしまうだろうか」。ぼう然とする中、ふと、そんなことを思った。その夜、信吾さんは息を引き取った。53歳だった。

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