文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

医療大全

医療大全

続・脳動脈瘤とともに<4>介護うつ ピンチが転機に

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 「お母さんを支えなければならない。その気持ちでいっぱいだったが……」

 神戸市の うち 忠さん(82)は、妻の都さん(79)が脳動脈 りゅう の破裂によるくも膜下出血で倒れ、2005年12月に自宅に戻ってきた頃のことを、そう振り返る。

 都さんは、厳しい状態から回復したものの、左半身にまひが残り、記憶や感情などの機能が低下する高次脳機能障害もあった。

続・脳動脈瘤とともに<4>介護うつ ピンチが転機に

忠さん(右)に支えられ、妻の都さんは「孫に会うのが楽しみです」とほほ笑む(神戸市内で)

 忠さんは、1歳の時に母を亡くし、きょうだいが助け合って家事をした経験がある。それだけに、家事や介護は全て自分でやるものだと思っていた。

 しかし、やってみると想像以上に大変だった。着替え、排せつ、食事、洗濯、入浴――。一日中続く。ようやく布団に入ったと思っても、気が休まらない。夜中に3回、4回とトイレに起こされ、そのたびに介助する。お漏らしもあった。下半身を拭き、着替えさせた。寒い冬には風呂を沸かし、そこで作業した。

 最もつらかったのは、言ったことを覚えられず、妻が何度も聞き返してくることだった。「何回言ったら分かるんや!」。高次脳機能障害の影響だと分かっていても、怒りがこみあげ、思わず声を荒らげた。すぐに反省して謝る。余計につらい気持ちになった。

この記事は読者会員限定です。

読売新聞の購読者は、読者会員登録(無料)をしていただくと閲覧できます。
読売新聞販売店から届いた招待状をご用意ください。

一般会員向け有料サービスは2020年1月31日をもって終了いたしました。このため、一般会員向け有料登録の受け付けを停止しております。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

医療大全の一覧を見る

最新記事