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続・脳動脈瘤とともに<3>高次脳機能障害 介護17年

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 神戸市の うち 忠さん(82)は、妻の都さん(79)を介護する日々を送る。もう17年になる。奇跡的に助かった命と向き合う毎日だ。

続・脳動脈瘤とともに<3>高次脳機能障害 介護17年

妻の都さん(右)に寄り添う忠さん(神戸市内の自宅で)

 62歳で2002年3月に会社員生活を終えた忠さんは、妻との時間を大切にしたいと思っていた。だが、穏やかな生活は、長くは続かなかった。

 3年後の05年6月11日の朝、英国で暮らしていた次男家族と国際電話で笑い合っていた都さんが、突然、頭痛を訴えた。

 そばにいた忠さんが、事情を話して電話を切ると、すぐに119番。数分で到着した救急車で病院に運ばれた。その時、都さんの意識は、はっきりとしていた。

 「お父さん、ちゃんと戸締まりして」。これが、夫婦が普段通り会話を交わす最後になるとは、想像だにしなかった。

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