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Dr.三島の「眠ってトクする最新科学」

医療・健康・介護のコラム

特殊災害に分類される新型コロナ 後遺症として睡眠障害が1年以上続くことも

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重度の不眠症状や、日中の倦怠感、眠気…

 COVID-19ウイルスは神経細胞に入り込みやすい性質(向神経性)を持つため、容易に脳神経の内部に入り込みます。嗅覚障害や味覚障害が出やすいのもそのためです。また、血栓による脳血管の障害、「サイトカインストーム」と呼ばれる免疫機能の暴走、自己抗体(自分の組織に対する抗体)による脳炎や脳症など、脳神経にさまざまな障害をもたらします。そのため、インフルエンザなどその他の感染症に比べて、COVID-19は脳出血や脳 梗塞(こうそく) 、パーキンソン病などの神経疾患のほかに、認知機能障害やうつ病、不安障害などさまざまな精神疾患を引き起こすことが明らかになっています。そしてCOVID-19で生じやすい精神・神経疾患の中に睡眠障害も含まれています。

 もともとCOVID-19に 罹患(りかん) すると意識障害が出現しやすいことが知られていましたが、その後の研究で、私たちを覚醒させる脳内の神経伝達物質である「オレキシン」を産生する細胞に対する自己抗体が作られていることが明らかになり、それが意識障害の原因の一つと考えられています。また、COVID-19の患者さんの中には発熱や呼吸器症状などの感染症状が治まってからも重度の不眠症状や、日中の 倦怠(けんたい) 感、眠気を訴える方がおられます。いわゆる後遺症です。

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三島和夫(みしま・かずお)

秋田大学大学院医学系研究科精神科学講座 教授

 1987年、秋田大学医学部卒業。同大助教授、米国バージニア大学時間生物学研究センター研究員、スタンフォード大学睡眠研究センター客員准教授、国立精神・神経医療研究センター睡眠・覚醒障害研究部部長を経て、2018年より現職。日本睡眠学会理事、日本時間生物学会理事。著書に『不眠症治療のパラダイムシフト』(編著、医薬ジャーナル社)、『やってはいけない眠り方』(青春新書プレイブックス)、『8時間睡眠のウソ。日本人の眠り、8つの新常識』(共著、日経BP社)などがある。

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