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ココロブルーに効く話 小山文彦

医療・健康・介護のコラム

【Track25】2022年型、働き盛りの「うつ」流行 予想外の出来事に備えること

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【Track25】2022年型、働き盛りの「うつ」流行 予想外の出来事に備えること

 毎年、「五月病」が話題になります。年度が変わって、新しい環境に適応しようと、気を張ってきたことで、連休明けごろから心身が不調になる状態です。正式な病名ではないものの、適応障害やうつ病の前段階などとみられます。本人の「ここでがんばっても報われなさそう」「イメージと違う」といった心理が背景にあることも指摘されています。

 さらに2022年の場合、ちょっと特異な社会状況もそれを後押ししているようです。

 長引くコロナ禍により、それまでとは暮らしも働き方も変わりました。ロシアのウクライナ侵攻に伴って、あらためて浮上した安全保障の問題、それに円安や株安、物価上昇の連鎖など、今年になって高まった経済の不透明感も不安要素になっています。さらに、多くの人にとってなじみ深い存在だった芸能人の死も相次ぎました。現代社会で生活していると、自分ではどうにもならない事象や出来事も、人の心に負の影響を与えてしまいます。

 気象の変動も著しい入梅前の今、私の診療・相談の現場には、予約外に訪れる不調者が増えています。

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小山 文彦(こやま・ふみひこ)

 東邦大学医療センター産業精神保健職場復帰支援センター長・教授。広島県出身。1991年、徳島大医学部卒。岡山大病院、独立行政法人労働者健康安全機構などを経て、2016年から現職。著書に「ココロブルーと脳ブルー 知っておきたい科学としてのメンタルヘルス」「精神科医の話の聴き方10のセオリー」などがある。19年にはシンガーソング・ライターとしてアルバム「Young At Heart!」を発表した。

 2021年5月には、新型コロナの時代に伝えたいメッセージを込めた 「リンゴの赤」 をリリースした。

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