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リングドクター・富家孝の「死を想え」

医療・健康・介護のコラム

75歳で突発性難聴発症、年を取ると病気が増えて死への不安も…延命治療だけは嫌

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75歳で突発性難聴発症、年を取ると病気が増えて死への不安も…延命治療だけは嫌

 私は今年で75歳、後期高齢者の仲間入りをしました。代々続く医者の家に生まれて自分も医者となり、診療や病院経営、リングドクターとしてプロレスにかかわったほか、医療や健康について多くの本も書いてきました。自分なりに健康には気遣ってきたつもりですが、狭心症で3回の心臓手術を受け、糖尿病とも付き合い、前立腺がんは経過観察。おまけに脊柱管 狭窄(きょうさく) もひどくて休み休み歩いています。年を重ねると、次から次へと体の異変はやってきます。この4月には、新たな異変で10日間の入院生活を送ることになりました。

朝目覚めるとぐるぐる回るめまい

 4月14日の朝、目覚めた時からめまいを感じました。周囲がぐるぐると回転しているのです。また、右耳に雑音を感じました。起き上がると立ちくらみがして、ただ事ではないと血圧を測ると、170/110でした。

 私は、もしかしたら脳 梗塞(こうそく) ではと疑い、すぐに懇意にしている脳外科医に連絡して受診し、点滴と注射治療を受けました。彼が言うには、「富家さんの場合は、糖尿病を発症している上に、心臓の冠動脈の手術を3回も受けているので、こういった症状が出ることもありますよ」とのことでした。

 それで、脱水を心配しての点滴となり、「メイロン」という注射を打ってもらったのです。この注射は、私も医者として若い時からめまいによく使っていました。「心配なさっている脳梗塞の所見はありません。ただ、改めて脳のMRI検査をすることにしましょう」ということで、自宅に帰り、しばらく静養することにしました。

 しかし、なかなか耳の雑音がとれません。脳外科受診から4日後、家内からスマホが鳴っているのに取らない、おかしいと指摘されました。確かめると、右耳が聞こえていませんでした。

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富家 孝(ふけ・たかし)
医師、ジャーナリスト。医師の紹介などを手がける「ラ・クイリマ」代表取締役。1947年、大阪府生まれ。東京慈恵会医大卒。前新日本プロレス・リングドクター、医療コンサルタントを務める。著書は「『死に方』格差社会」など65冊以上。「医者に嫌われる医者」を自認し、患者目線で医療に関する問題をわかりやすく指摘し続けている。

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