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わたしのビタミン

医療・健康・介護のコラム

子ども食堂やメロディー喫茶を開店…食べることを通じて顔見知りの関係築く

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世代や障害を問わず交流する場をつくる…松岡喜久子さん(57)

つながり生む止まり木に

 子どもからお年寄りまで、どんな人でも集まれる居場所づくりをしています。子ども食堂を開いたり、昭和歌謡や童謡をいっしょに歌うメロディー喫茶を始めたり。どんな世代にとっても、身近な所にホッと話せる場所や、つながりが持てる場所があることで、困ったときにちょっと話せたり、人から心配してもらえたりします。そんな顔見知りの関係をつくりたいと考えています。

 約5年前まで障害者の就労支援の仕事をしていました。働いている障害者の方がレクリエーションで喫茶店に行きたがる姿を見て、普段は事業所と家を行き来するだけで、地域での生活を楽しめていないのではないかと感じていました。

 また、事業所で働いていた頃から関わりを持っていた神戸市の団地は、開発から50年ほどたっていました。一人暮らしの高齢者が多く、「誰かといっしょにご飯を食べられる所があったらいいな」という声も聞きました。そこで、食べることを通じて交流できる場所がつくれないかと考えました。食べることは、生きていくうえで基本ですからね。

 2018年1月から、団地内の事務所で食事を用意して、食堂を開きました。コロナ禍でそれが難しくなったこともあり、今では一人暮らしの高齢者らにお弁当を届ける活動が中心です。届けながら安否確認もしています。

 ほぼ毎日、事務所でお弁当を食べる高齢の男性がいます。目が不自由で一人暮らし。事業所時代の知り合いからの紹介で、せめてお昼くらいは人の気配がする所で食べた方がいいと考え、そうしてもらっていました。今ではご自身の意思で通っているようです。配達に出るスタッフの代わりに留守番をしてもらうこともあります。

 買い物など日常生活で必要なこと以外は外出せず、家にひきこもったまま、人とつながりを持たないで生きている人は、地域にいっぱいいるはずです。そんな人たちが自由につながれる、ちょっとした止まり木のような場所がもっとあるといいと思っています。(聞き手・小野健太郎)

まつおか・きくこ  1964年、鹿児島県生まれ。2017年10月にNPO法人「インクルひろば」を設立し、代表理事を務める。事務所は神戸市北区の団地内にある。近くのビルを活用して「おばけ屋敷」を開催したことも。

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 「わたしのビタミン」では、社会保障に関わる人が大切にしている思いや経験を語ってもらいます。その人を力づけ、周りにも元気を与える。そんなビタミンのような話を聞いていきます。

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