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プラスチック微粒子、大気中にも飛散か…新宿で1立方mから5・2個検出

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 プラスチックの微粒子「マイクロプラスチック」が水中だけでなく大気中にも広がっている恐れがあるとして、早稲田大や広島大、気象庁気象研究所などのチームが実態調査に乗り出した。環境省の研究費で国内での観測を開始しており、今夏にもプラごみ汚染がより深刻とされる東南アジアでも観測する。人体への影響も調べ、今後の対策に役立てたい考えだ。

プラスチック微粒子、大気中にも飛散か…新宿で1立方mから5・2個検出

大気中のマイクロプラスチックを回収する装置(大河内教授提供)

 マイクロプラスチックは5ミリ・メートル以下の大きさで、ペットボトルやポリ袋などが自然界で細かく砕かれて生じるほか、研磨剤などに微粒子として含まれる。世界中の海や川で見つかっており、生態系への影響が懸念されている。

 水中だけでなく、日本や中国、フランスなどでは大気中からも見つかっており、早大の大河内博教授(環境化学)らの2019年の調査では、東京・新宿の空気1立方メートルから5・2個が検出された。大きさは大半が0・03ミリ・メートル以下で、ペットボトルの材料となるポリエチレンテレフタレート(PET)などの粒だった。

 環境省は昨年度から、大河内教授らのチームに3年間で計約1億円の研究費を補助。チームはこの研究費で東京や大阪、北海道、富士山など10か所以上に大気中のマイクロプラスチックを集める装置を設置した。

 これまでの予備的な調査では、都市部ほど大気中のマイクロプラスチックが多い傾向がみられ、富士山の山頂付近でも微量が見つかっているという。

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大気中で見つかったマイクロプラスチック。直径は0・013ミリ・メートル(大河内教授提供)

 今年度は国内の観測点をさらに数か所増やすほか、インドネシアやベトナムなどでの観測も計画している。人間が体内に取り込んだ場合の健康影響を評価するため、チームの広島大がマウスなどの動物実験も進めている。大河内教授は「国内外で観測を進め、対策に生かしたい」と話している。

 マイクロプラスチックに詳しい磯辺篤彦・九州大教授(海洋物理学)の話「大気中のマイクロプラスチックに関する調査はまだ少なく、人体への影響を調べる上でも重要だ。広範囲のデータが集まれば、大気中でどう動くのかの解明にもつながるだろう」

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