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医療・健康・介護のコラム

[タレント 西村知美さん](下)「流れろ」「死ね」…妊娠を公表したら誹謗中傷の嵐 やっと会えた大切な娘は18歳に

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 元祖天然タレントの西村知美さんは、不妊治療に取り組み、2度の流産を経て、子供を授かりました。妊娠や不妊治療をしていたことを公表した際、受けたのは誹謗中傷でした。そんなとき、心の支えにしていた言葉とは。そして、18歳になった長女・ 咲々(ささ) さんとの向き合い方について語ってくれました。(聞き手・山口千尋、撮影・小倉和徳)

ブログのコメント欄に集まった誹謗中傷

[タレント 西村知美さん](下)「流れろ」「死ね」…妊娠を公表したら誹謗中傷の嵐 やっと会えた大切な娘は18歳に

――2度の流産を経て、不妊治療を休んでいたところに、まさかの自然妊娠。予想外の出来事に、喜びもひとしおだったのではないでしょうか。

 まさか、という思いでした。妊娠を発表すると同時に、不妊治療に取り組んでいたことも公表しました。わざわざ言わなくてもいいかな、と思いましたが、自分と同じように悩んでいる人を少しでも勇気づけたい、自分の経験が参考になれば……との思いから、オープンにしました。

――世間からはどのような反応だったのでしょうか。

 公表後、ブログには、「流産は自慢。私は妊娠すらできない」「私は旦那がいない。旦那がいるだけマシ」「流れろ」「死ね」などの誹謗中傷のコメントがいくつも寄せられました。

 臨月間近までお仕事をしていたので、「おなかの大きなみっともない姿をさらしている」というのもありました。

しあわせはいつも自分のこころがきめる

――ひどいですね。身重の体にはつらかったのではないでしょうか。

 不妊治療でつらかった時を支えてくれた相田みつをさんの言葉を思い出していました。「しあわせはいつも自分のこころがきめる」。考え方一つで自分は幸せになれるんだ、と。

 コメントをした人は、私のことが好きとか嫌いとかは関係なく、何も考えずにコメントをしているのかもしれない。書き込んでスッキリしたのなら、少しはお役に立てたのかな、と前向きに切り替えました。

――信じられないくらいポジティブな考え方です。

 私自身、不妊治療している時に友人から出産報告を受けて、心から「おめでとう」と言いたくても言えず、顔で笑って心で泣いていました。だから、コメントをする人たちの気持ちもわかります。さすがにつらくなってきたので、赤ちゃんが産まれるまではコメント欄を閉めさせていただきました。

「会いたくて、会いたくて、やっと会えた大切な子」と何度も

――大変な妊娠期間を経ての出産でしたね。 

 子供には、本当に小さな頃から、「あなたは望まれて生まれてきた子なんだよ。パパとママが、本当に会いたくて、会いたくて、やっと会えた大切な子なんだよ」と伝え続けてきました。

 主人は飲食店を経営しているので夜は家にいないのですが、離乳食作りをすごく頑張ってくれました。

パクチーが食べられる子になってほしい

――愛情いっぱいですね。子育てする上でこだわりはありましたか?

 子育てについてはいろんな考え方があるので、自分でいろいろと試してみました。例えば、子供はリンゴジュースから飲み始めると、オレンジジュースを酸っぱいと感じて飲まなくなると聞いたので、最初からグレープフルーツジュースを飲ませてみました。ほかにも、私はタイ料理が好きなので、パクチーが食べられるようになってほしいと思い、小さい頃からパクチーを食べさせました。おかげで何でも食べる子に育ちました。最初が肝心だなと思いましたね。

――たしかに、最初が肝心ですね。

 私がいつ死んでもいいように、小さい頃から包丁を持たせて料理を教えていました。一人でも生きていけるようにと、まだ幼稚園の年少くらいの頃から、全く知らない子供たちが集まる2泊3日のキャンプに参加させました。泣くかと思ったら、すごく楽しんで帰ってきてくれました。

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