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Dr.夏秋の毒虫クリニック

医療・健康・介護のコラム

悪いヤツらは天井裏からやってくる! 下腹部や太ももから血を吸う「エロダニ」の正体とは

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「害虫」だって生きている

 皆さん、はじめまして。皮膚科医の夏秋優です。

 私は子どもの頃から大の虫好きでした。誰に教えられたわけでもなく、虫に興味を持ち、いつも虫を追いかけ、採集、飼育、観察、そして写真撮影などを行ってきました。そんな虫好きが高じて、虫による皮膚病を専門とする皮膚科医になったのです。

 私が子どもだった時代と比べると、日本の衛生環境は劇的に向上しました。その結果、ハエのようにあまり姿を見なくなった虫もいれば、蚊やゴキブリ、ダニなど、相変わらず身の回りにたくさん生息している虫もいます。

 人に被害や不快感を与える有害な虫は、できれば避けたいと思う方が大半でしょうが、人類にとって有害か無害かは別にして、これらの虫たちも必死に生き抜いている生物なのです。殺虫剤などで駆除するだけではなく、まずは彼らの生活の仕方や人類への被害の実情を知って、適切な対処法を実践することで、できる限りお互い平穏に暮らしていきたいものです。

 そこで今回から、長年にわたって虫とつき合ってきた皮膚科医の目線で、皆さんの日常生活に役立つ、虫にまつわるお話をご紹介いたします。

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夏秋 優(なつあき まさる)

 兵庫医科大学皮膚科学教授。1959年生まれ。カリフォルニア大学サンフランシスコ校皮膚科研究員、兵庫医科大学皮膚科学講師、助教授などを経て2021年より現職。日本衛生動物学会会長。主な専門分野は虫による皮膚疾患、皮膚疾患の漢方治療。主な著書に「Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎」(学研メディカル秀潤社)、「止々呂美哀歌」(NRC出版)、「医ダニ学図鑑」(共著、北隆館)、「衛生動物の事典」(共編著、朝倉書店)」など。

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