医療大全
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続・新型コロナ 検査の2年<8>PCR体制維持 次へ備え
国立感染症研究所検査対応総括研究官 影山努さん
Q&A
国立感染症研究所は、新型コロナウイルスが国内に初めて入った際、検査法を確立した。この過程にかかわり、現在は新たなパンデミック(世界的な流行)に備えた検査体制の研究に当たる感染研検査対応総括研究官の影山努さん(54)に教訓を聞いた。
――新型コロナの検査は当初、非常に少ないと批判を浴びました。
「確かに、最初に首都圏で感染が拡大した初期には検査が受けられる数は少なかったと思います。検査の対応に追われ、検査能力の現状について情報発信が十分にできなかったことは反省点です」
――検査不足の原因は。
「感染研は『リアルタイムPCR法』と呼ばれる検査体制を整えていて、まず引き受け手になりました。過去の経験をはるかに超える規模で検体が届き、試薬の調達や人の確保に苦心しました。都道府県などにある地方衛生研究所(地衛研)の検査能力も、需要に追いつきませんでした」
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