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「利用者の服薬用の水に塩や砂糖」など5件で通報必要…「中井やまゆり園」調査委報告

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 神奈川県立知的障害者福祉施設「中井やまゆり園」(神奈川県中井町)で利用者に対する不適切行為が疑われている問題で、県の外部有識者による調査委員会は26日、障害者虐待防止法に基づいて通報すべき事案が5件あったと発表した。黒岩知事は「不快な思いをされた皆さんにおわびしたい」と陳謝し、被害を受けた12人の利用者を担当している9市町へ通報する考えを示した。

「利用者の服薬用の水に塩や砂糖」など5件で通報必要…「中井やまゆり園」調査委報告

職員による虐待について協議する調査委員会のメンバー(26日、県庁で)

 発表によると、通報すべき事案とされたのは、「利用者の服薬用の水に塩や砂糖が入っていた」「職員から腕を振り払われた利用者が頭を打って失神した」などの計5件。利用者本人や医師、職員らへの聞き取りや資料の確認を経て、通報が必要と判断した。少なくとも2015~20年に20~50歳代の男性12人の利用者が被害を受けたとされ、延べ80人ほどの職員が関わっていた。

 調査の途中経過を報告した調査委の佐藤彰一委員長(弁護士)は「虐待に対する認識が甘い。議論ができない職場環境にあった」と厳しく指摘。報告を受けた黒岩知事は「人権への感覚が欠如している。二度と起きないように取り組む」と強調した。

 虐待事案と疑われる「利用者の顔に消毒液をかけた」「すしに大量のわさびをつけて食べさせた」「利用者が職員に蹴られて救急搬送された」という3件については調査を継続する。このほか、約30件の事案についても精査する。

 中井やまゆり園は、県営で主に18歳以上の重度知的障害者約90人が入所し、非常勤を含む約170人の職員が働く。16年に「津久井やまゆり園」(相模原市緑区)で起きた元職員による殺傷事件や、中井やまゆり園で1日20時間以上にわたる利用者の拘束が判明したことなどを受け、県は今年3月に精神保健指定医ら7人でつくる調査委を設置していた。

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