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田村専門委員の「まるごと医療」

医療・健康・介護のコラム

失語症とはどんな病気 多くは脳血管障害の後遺症 認知症とは違う

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西脇恵子・東京都言語聴覚士会会長に聞く

 俳優のブルース・ウィリスさんが引退を表明する原因となった失語症。見た目だけでは分からない病気であり、認知症との違いをはじめ誤解も多いと言います。失語症とはどんな病気なのか、東京都言語聴覚士会会長(日本歯科大学講師)の西脇恵子さんに聞きました。(聞き手・読売新聞専門委員 田村良彦)

脳の言語にかかわる部位が損傷され

失語症とはどんな病気 大半が脳血管障害や脳外傷の後遺症 認知症とは違う

(西脇恵子さん作成)

――失語症とは、一言でいうとどんな病気ですか。

 言葉を使う(操作する)ことへの障害です。大脳の言語野(げんごや)と呼ばれる、言葉に関係している脳細胞が損傷されるために起きます。

――具体的にはどんな原因で起きるのでしょうか。

 脳梗塞(こうそく)や脳出血などの脳血管障害が、原因の多くを占めます。交通事故や転倒などで頭を打ったことによる脳外傷も原因のひとつです。そのほか、脳腫瘍やウイルス感染などによる脳の炎症、低酸素脳症などが原因になることもあります。

 脳血管障害などによる失語症では、脳がいったん損傷された後は、症状が進むことはありません。

――ブルース・ウィリスさんの場合は、数年前から症状が進行したとも伝えられているようですが。

 詳しいことは報道の範囲でしか分からないのですが、ごくまれに、神経変性などが原因で言語野が障害される進行性の失語症がありますので、このタイプなのかもしれません。

 ただ、「認知能力に影響が出ている」失語症などと伝えられたため、「失語症イコール認知症」との誤解もあるようです。失語症と認知症は全く別の病気です。後で詳しくお話しします。

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田村 良彦(たむら・よしひこ)

 読売新聞東京本社メディア局専門委員。1986年早稲田大学政治経済学部卒、同年読売新聞東京本社入社。97年から編集局医療情報室(現・医療部)で連載「医療ルネサンス」「病院の実力」などを担当。西部本社社会部次長兼編集委員、東京本社編集委員(医療部)などを経て2019年6月から現職。

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