眼瞼黄色腫再発 手術必要か
3年前、両まぶたの皮膚が荒れ、受診したところ「 眼瞼 黄色腫」と診断されました。手術しましたが、最近、また同じ腫瘍ができてしまいました。今回も手術すべきか悩んでいます。他の治療法があれば知りたいです。(68歳女性)
保険適用外のレーザー治療も
清沢 智晴 防衛医科大学校病院前形成外科部長(埼玉県所沢市)
眼瞼黄色腫は、両上まぶたにできる黄色く 扁平 に膨らんだ病変です。米粒大から小豆大程度が多く、まれに数センチになります。悪性の腫瘍ではありませんが、美容上、気になる方もいるでしょう。
原因は不明で、中年以降に繰り返しできることが多いです。高脂血症が誘因の場合、飲み薬で小さくできることもありますが、完全になくなるわけではありません。
一般に、病変が小さい場合は、手術で切除するほか、炭酸ガスレーザーや電気メスで焼いたり、液体窒素で凍結したりする方法があります。わずかな傷あとが残りますが、多くは目立ちません。
再発を繰り返す場合や、病変が大きい場合は、やむを得ず、病変と一体化した皮膚を手術ですべて切除します。この場合、まぶたの他の場所から余裕のある皮膚を移植し、極力変形がないよう傷を修復します。
他の方法としては、黄色腫に強い光を当てる「エルビウム・ヤグレーザー」があります。最表面の皮膚のダメージは抑え、その下の病変が主に破壊されるため、治療後の変形が小さく抑えられます。ただ実施施設が限られ、基本的に公的保険の適用外です。事前に施設を探し、治療を行う医師にご相談ください。