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わたしのビタミン

医療・健康・介護のコラム

病床でも高校受験や英会話…治療しながら勉強できる

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長期入院の子どもにオンライン授業を提供…西岡真由美さん(57)

息子の難病 経験生かし

 重い病気で長期入院をしている子どもたちに、オンラインによる家庭教師の授業を無償で提供しています。これまでに、小学生から高校生まで約20人を支援しました。不安を抱えながら治療を続ける子どもが、未来への希望を持てるように応援しています。

 活動を始めたのは、私立高校に通っていた息子が、難病で長期入院をしたことがきっかけでした。出席日数が足りずに留年が決まったため、通信制高校へ転学することになりました。安定しない体調や治療への不安。復学や進級することができるのかといった不安。長期入院する子どもは、二重の不安を抱えていることを実感しました。

 同じように不安を抱える子どもを学習面で支えたい。そう考え、2016年に「オンライン院内学級 KAYOUかよう プロジェクト」を始めました。名前には「再び元気に学校に通うことができるように」「周りの人と心が通い合うように」という願いを込めました。夫がオンライン家庭教師の事業をしていて、会社の社会貢献活動の一環として位置付けています。

 パソコンやWi―Fi(ワイファイ)、顔やノートを映す2台のカメラを貸し出し、希望や体調に合わせて、教科や担当講師を決めます。感染症予防のため、入院中は病院関係者や家族以外との関わりが制限されます。でもオンライン授業なら、外の世界とつながることができます。

 活動の励みになっているのは、子どもたちの意欲的な姿です。私立の中高一貫校に通う中学生は、小児がんの治療で入院中でした。「KAYOUで授業を受けている間は、病人ではなく、ただの中学生でいられた」と話してくれました。治療の副作用に苦しみながら受験勉強に励み、希望の高校に合格した生徒や、イギリスに住む講師と英会話を楽しむ児童もいました。

 賛同者からの寄付金や助成金も活用し、継続的な活動を目指しています。今後はかつて受講した卒業生が、入院中の子どもたちに自身の経験を話す機会も作りたいと考えています。一人ひとりに寄り添って、学びを支えていきたいです。(聞き手・田中文香)

にしおか・まゆみ  1964年、東京都出身。京都市などでオンライン家庭教師と放課後等デイサービスを運営する「キャニオン・マインド」の専務取締役を務める。

息子の難病 経験生かし

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