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なかさとみ「吉本芸人 卵子提供で2人のママに」

医療・健康・介護のコラム

ドナーが誰かわからない台湾の卵子提供 子どもの知る権利は?

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 みなさん、こんにちは。なかさとみです。コラムでは毎回、卵子提供について色々と書いています。

ドナーが誰かわからない台湾の卵子提供 子どもの知る権利は?

 日本は、その必要性が叫ばれてから20年以上たった今も法整備がされていないため、国内で第三者ドナーによる卵子提供を受けることは希望してもできません。そのため、卵子提供を望む人は、受けられる国に行くしか方法がありません。今回は、私が以前より心配している台湾での卵子提供についてお話ししたいと思います。

日本から近い台湾で卵子提供受ける人が増加

 最近、台湾で卵子提供を受ける人が増えています。日本から近いというのも選ばれる理由のようです。その特徴的なところは、「ドナーが匿名である」ということだと思います。

 イギリスでは、ずいぶん前に「匿名ドナーの廃止」が決まりました。日本でも「子供の出自を知る権利」について、法整備を求める声が当事者から上がっています。このように世界的にも「子供には自分の出自について知る権利がある」ということが広がりつつあります。

 しかし、台湾の卵子提供ではドナーが匿名になりますので、生まれてきた子供が大きくなってからドナーが誰なのか知ることができません。本来であれば、ドナーが匿名であろうとも、子供がどのようにして生まれてきたのかを伝えなくてはなりません。しかし、ドナーが誰なのか分からないということで、告知を迷う方が多いと感じています。告知と子供の出自を知る権利について、今ひとつ曖昧といいましょうか、告知と知る権利がごちゃごちゃになっている印象を受けます。

告知とは「どのようにして生まれてきたのか?」を伝えること

 ここでは、私が個人的に思う告知や出自を知る権利について、お話しさせていただきたいと思います。告知とは「子供がどのようにして生まれてきたのか?」を子供自身に伝えることです。しかし、ほとんどの人が、ドナーの情報を子供に伝えるのが告知だと思っているようです。私は、ドナーの情報は親から直接聞くのではなく、公的機関を通して知ることが望ましいのではないかと思っています。

 ちょうどコラムを書いている最中に、このようなニュースがありました。「精子や卵子の提供者情報の100年保存を日産婦(日本産科婦人科学会)が提案」。公的機関を通して、正確なドナーの情報を知ることはとても大切なことです。またすべての子供に「自分がどのようにして生まれてきたのか?」「ドナーは誰なのか?」を知る権利がある、と私は思うのです。

 そして、これは自然妊娠や不妊治療で生まれてきた子供も同じだと思います。卵子、精子提供に限らず、自然妊娠による嫡出推定などがあるように、自分の遺伝上の親について何も知らされていない子供はいるわけです。全ての子供には知る権利があると私は思っています。

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なか さとみ

 1971年生まれ。吉本興業所属芸人。2015年より不妊治療をしたが妊娠に至らず。卵子提供で2人の子どもを出産。19年1月10日、日本で初となる当事者による卵子提供自助グループ「アン・ネフェ」を発足。自身の経験をもとに発足以来、延べ200人以上の相談を受けている。

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