町田忍の昭和回想
回想サロン
すずらんの 明かりいずこか 上を見る
昭和は遠くなりにけり--。銭湯や手描き看板をカメラにおさめ、お菓子のパッケージを収集するなど、庶民の暮らしを見つめてきた町田忍さんが、懐かしいあれこれをイラストにして回想します。みなさんも古いアルバムや本、新聞を引っ張り出し、町田さんのイラストと合わせて、昔を振り返ってみてはいかがでしょうか。 |
街灯
絵は40年ほど前に鎌倉で見かけた街灯で、その時すでに使われていなかった。「すずらん街灯」などと呼ばれた戦前の物で、コンクリートの柱に枝のような鋳物の装飾が付く。本来ならさらに、すずらんの花の形のガラスシェードに包まれた白熱電球が下げられていたはずだ。昭和を舞台にした映画やドラマによく登場している。
写真は銀座の某大企業本社前にある、明治期のガス灯を再現したものだ。黄みがかった光の白熱電球と白く輝く蛍光灯の間ぐらいの色味で、ほんわかとあたりを照らしている。
街灯としての実用性は、LED照明の強烈な光に軍配が上がると思うが、白熱球やガス灯の明かりも趣があって、悪くない。
【お知らせ】「町田忍の昭和回想」は今回が最終回となります。ご愛読ありがとうございました。
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