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上海ロックダウン、新規感染の9割以上が無症状…住民全員にPCR検査

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 【上海=南部さやか】中国上海市で28日、新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、東部で96時間にわたって住民の外出を原則禁止するなどのロックダウン(都市封鎖)が始まった。西部も4月1日から同様に封鎖となる。人口約2500万人の最大の経済都市である上海は、経済活動への影響を考慮して避けてきた大規模封鎖を余儀なくされた。日系も含めた企業活動への影響も出ている。

上海ロックダウン、新規感染の9割以上が無症状…住民全員にPCR検査

 28日に始まった封鎖は、市中心部を流れる黄浦江の東側が対象で、4月1日まで実施される。西側は東部の封鎖終了に続き、5日まで96時間封鎖される。封鎖区域では地下鉄やバスなど公共交通機関の運行が停止される。医療従事者や宅配業者など生活に必要な事業以外は出勤禁止となる。

 市当局は96時間の封鎖期間中、全住民を対象にPCR検査を実施する。人流を制限したうえで無症状を含めた感染者を特定し、感染の広がりを抑える狙いがあるとみられる。市当局者は28日の記者会見で、大規模封鎖の理由について、「地区ごとに実施していたPCR検査で、感染爆発の潜在的リスクが判明したためだ」と説明した。

 市政府は、 習近平シージンピン 政権がわずかな感染拡大も許さない「ゼロコロナ」政策を進める中、封鎖対象を限定して経済活動への影響を最小限にとどめる手法をとってきた。26日時点でも「都市封鎖はできない」と明言していた。だが、感染力の強い変異株「オミクロン株」が広まる中、27日の新規の市中感染者数は3500人と過去最多を記録。うち無症状が9割以上を占めていた。

 上海市が踏み切った都市封鎖には、今年後半の共産党大会を安定した国内環境で開催したい習政権の意向が働いた可能性もある。上海の感染拡大に伴い、中国本土の27日の新たな市中感染者は、過去最多となる6215人に上っている。

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28日、上海市で、外出制限に備え、薬局やスーパーに駆けつけた住民=南部さやか撮影

 封鎖開始を週末に控える市西部では28日、スーパーや薬局で住民らが長い列を作った。行列していた40歳代女性は「封鎖が長引くかもしれないと思うと不安だ」と話した。東部に通じる道路入り口では、防護服姿の当局者が許可のない通行がないか目を光らせていた。

 日本外務省によると、上海の在留邦人数は昨年10月時点で約3万8000人と中国国内で最も多く、日系企業の拠点数は2017年調査で1万に上る。日系企業関係者によると、東部では工場の操業停止など業務に支障が出ている。隣接する省との物流にも影響が出ているという。

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