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スポーツDr.大関の「ムーヴ・オン!」

 「する」「みる」「支える」のどの立場にあっても、スポーツは生活を彩り豊かにしてくれます。しかし、スポーツにけがはつきもの。けがを予防し、笑顔で楽しむために必要なスポーツ医学の知識を、整形外科医の大関信武さんが伝えます。

医療・健康・介護のコラム

「肉離れは軽いけが?」 そんなことはありません

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いよいよプロ野球が開幕します

「肉離れは軽いけが?」 そんなことはありません

 日差しが暖かくなって、体を動かしたくなる季節になりましたね。新型コロナ感染症にともなう、まん延防止等重点措置は全面解除となったものの、まだまだ油断できる状況ではありません。十分に注意しながら、運動を楽しんでいきたいものです。

 また、ロシアのウクライナ侵攻というニュースは、私たちの心に陰鬱な影を落とします。同国のスポーツ選手が国際大会に出場できなくなったり、中止される大会が出たりなどの影響が出ており、平和を訴えるロシア人アスリートも少なくありません。

 もちろん、スポーツ界だけでなく、罪のない一般の人たちが犠牲にならないよう、一刻も早く解決されるとよいのですが。

 さて、いよいよプロ野球シーズンが始まります。私は読売巨人軍のチームドクターとして、宮崎と沖縄でのキャンプに帯同してきました。本番を目前に控え、選手もスタッフも気合が入ってきています。海の向こうでは、労使交渉が難航したメジャーリーグも無事に開幕が決定し、昨年のMVP大谷翔平選手、それにシカゴ・カブスへの入団が決まった、侍ジャパンの4番バッター鈴木誠也選手らの活躍が楽しみです。

 日本も米国も、長丁場になるプロ野球では、故障・けがが少なくシーズンを過ごせるかが大切です。こんな時代ですから、選手には万全の体調で、社会全体のもやもやを吹き飛ばしてくれるような、スカッとしたプレーを期待したいですね。

さまざまなスポーツ選手を襲う症状

 さて、今回のテーマは肉離れです。走る、ジャンプするなど、瞬発力が求められる競技全般で発生するけがの一つです。サッカーのイングランド1部アーセナルで活躍し、日本代表にも欠かせないディフェンダーとなった冨安健洋選手は、これまでに何度もふくらはぎの肉離れを繰り返しているようです。男子フィギュアスケートで飛躍が期待されている三浦佳生選手も、大腿四頭筋の肉離れのため、3月の世界選手権を欠場しました。これまで医師として私がかかわってきた野球でもラグビーでも、数多くの選手の治療をしてきました。

 一般的に筋肉の損傷を意味する肉離れという言葉の響きからは、軽いけがというイメージがあるかもしれません。実際、程度によってはすぐに競技復帰できる場合もありますが、中途半端な状態で激しい運動を再開すると、何度も同じ場所を痛めて再発します。また、重症の場合、手術を要する場合もあるのです。

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大関 信武(おおぜき のぶたけ)

 整形外科専門医・博士(医学)、日本スポーツ協会公認スポーツドクター
 一般社団法人日本スポーツ医学検定機構代表理事、読売巨人軍チームドクター

 1976年大阪府生まれ、兵庫県立川西緑台高校卒業。2002年滋賀医科大学卒業、14年横浜市立大学大学院修了。15年より東京医科歯科大学に勤務。野球、空手、ラグビーなどを通じて、野球肘、肩関節脱臼、アキレス (けん) 断裂、骨折多数など自身が多くのケガを経験。スポーツのケガを減らしたいとの思いで、一般社団法人日本スポーツ医学検定機構を設立し、「スポーツ医学検定」を開催している。クリタウォーターガッシュ昭島、文京ラグビースクールでメディカル担当。19年ラグビーワールドカップでは選手用医務室ドクター、東京2020オリンピック・パラリンピックでは選手村総合診療所整形外科ドクター。八王子スポーツ整形外科、蓮江病院でも診療。

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