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医療ルネサンス

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[意思決定]面会制限の教訓<6>記録積み上げ「正」の遺産に

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東京慈恵会医科大准教授 越智小枝さん

 

[意思決定]面会制限の教訓<6>記録積み上げ「正」の遺産に

1974年生まれ。専門は臨床検査医学、災害公衆衛生、膠原病・リウマチ内科。東日本大震災後の福島県相馬市、南相馬市で診療。昨年2月から現職。剣道七段

 コロナ禍は、東日本大震災や福島第一原発事故と同じ「災害」です。大勢を救うことと個人のメリットとの間にズレが生じます。

 「面会制限」も、入院患者など「感染弱者」の集団を守るためには、必要なことでした。しかし、面会禁止という言葉が抵抗なく使われ、妥当な制限の基準について、患者側を交えて話し合う機会は乏しかった。

 原発事故後、食べ物の放射線の基準値を巡る議論で、被災者が蚊帳の外だった構図と似ています。

 災害時は、人も物も金も足りません。一方で、私たちは、「ゼロリスク」神話に偏りがちになります。どのリスクもゼロにすることはできないのに、それを前提とした対応を互いに相手に求め、責任問題とセットにして考えてしまう。

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