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松丸奨の「おとなの給食アレンジレシピ」

[ きょうの健康レシピ ]

健康・ダイエット・エクササイズ

棒々鶏…パサつき、マイナス要素をたれで補う

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 小学校栄養士の松丸奨です。今日は、鶏肉とゴマだれがおいしい「 棒々鶏(バンバンジー) 」のご紹介です。

 高たんぱくで低脂肪な鶏むね肉を使用します。栄養価的におすすめの食材ですが、パサつきやすいという弱点があります。食中毒防止の観点からも、しっかりと加熱をしたいのが学校給食。そこで、お肉をしっとりとさせるよりも、タレを工夫して、潤いを補強してくれるように仕上げる。マイナス要素をたれで補うようにしたのが今回のレシピです。

 そのポイントとなるのが白練りゴマペーストです。しっとりとした油分がパサつき防止に効果てきめんです。

 ゴマに含まれる成分の半分以上を占めるのが、脂質のリノール酸とオレイン酸といった不飽和脂肪酸です。血圧の調整や、中性脂肪の減少などに役立ちます。

 ゴマに含まれるセサミン、セサミノールなどの成分をまとめてゴマリグナンと呼びます。ゴマリグナンは強い抗酸化力を備えているので、体をさび付かせない効果が期待できます。このほかにもカルシウムや鉄といったミネラル、エネルギー代謝にかかわるビタミンB1なども多く含まれています。

 効率よく栄養を摂取するにはペースト状の練りゴマがおすすめです。細かくすり (つぶ) すほど吸収率が上昇して、栄養面での効果も向上するので、白練りゴマペーストを選びましょう。冷蔵庫で保存して、みそ汁の隠し味に使ったり、おひたしの調味料やラーメンやうどんのスープにも使えます。健康的な白練りゴマペーストを活用して、おいしい棒々鶏を楽しみましょう。

[作り方]

(1) キャベツ、キュウリ、ニンジンをせん切りにする。お皿に移しラップをかけて、電子レンジ500Wで30秒ほど加熱して、少し軟らかくしておくと食べやすい。

(2) 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、鶏肉と酒を入れて弱火にする。20分ほどゆでる。中がまだ赤いようならゆで時間を延ばす。ゆであがったら鶏肉を棒状に切っておく。

(3) (A)の調味料を全て合わせて器に入れる。ラップをして電子レンジ500Wで30秒~1分加熱する。お皿に野菜と鶏肉を盛り付けて、上からゴマだれをかけて完成(鶏肉とゴマだれをあえるとよりしっとりとする)。

(レシピ作成 栄養士 松丸奨)

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matsumaru-susumu_prof

松丸奨(まつまる すすむ)

 管理栄養士 栄養教諭 フードコーディネーター

 1983年千葉県生まれ。専門学校卒業後、栄養士として千葉県内の市立病院に勤務。2009年より小学校で勤務。給食の献立作成や調理指導、食育の授業などを行っている。2013年には、実際に提供されている給食のおいしさなどを競う「全国学校給食甲子園」(第8回・応募総数2266校)で優勝。ドラマでの給食の監修・調理指導など担当。テレビなどのメディア出演も多数。塩分が控えめで、だしや味付け、彩りにこだわったレシピ作りに励んでいる。著書に、「日本一の給食メシ 栄養満点3ステップ簡単レシピ100」(光文社)「ママと子の「ごはんの悩み」がなくなる本」(サンマーク出版)「日本一の給食レシピ 子どもがすくすく育つ」(講談社)

Instagram:https://www.instagram.com/matsumaru.susumu/
ブログ:小学校栄養士 松丸 奨のブログ

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