町田忍の昭和回想
回想サロン
軒下で 漏電防ぐ 白い玉
昭和は遠くなりにけり--。銭湯や手描き看板をカメラにおさめ、お菓子のパッケージを収集するなど、庶民の暮らしを見つめてきた町田忍さんが、懐かしいあれこれをイラストにして回想します。みなさんも古いアルバムや本、新聞を引っ張り出し、町田さんのイラストと合わせて、昔を振り返ってみてはいかがでしょうか。 |
碍子
碍子は、電柱や高圧線の鉄塔に付いている白い玉のようなもので、電気を通さない磁器などで出来ている。電線を支えつつ、線が周りに触れて電流が漏れ出すことがないようにしている。
戦前の古い住宅では、電線が丸見えのまま屋内に引き込まれ、張り巡らされていた。イラストは古い民家の軒下に付いていた電線引き込み用の碍子で、写真は屋内に設置されていたものだ。
そういえば昔は、ブレーカーではなく、磁器のヒューズケースが屋内につけられていた。今ならブレーカーが落ちるような場合、ケースの中のヒューズが焼き切れて電気が切れる仕組みになっていた。復旧するには新しいヒューズに付け替える必要があった。
子供の頃、近所のおじいさんがヒューズの代わりに針金を付けて復旧しようとしたら、過電流が流れたのか、出火したということがあった。
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