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東ちづる 山あり谷ありダイアリー

医療・健康・介護のコラム

「楽園ネズミと植民地ネズミ」の実験でわかった 依存症が生まれる環境

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自分だけでは抜けられない ぐるぐる地獄

 今回も、前回に引き続き「依存症」について考えていきたいと思います。

 前回のコラム「薬物依存から回復し続ける俳優と5分間のミニドラマ…炎上覚悟のふたり芝居に集まったエール」を読んで下さった方や、 ショートドラマ「弁解できない男」 を見て下さった方から、「もしかしたら自分も依存症なのかも!?」「ウチのお父さんもそうかも」「同僚が依存症だと思う」という声を複数頂きましたので。

 「息抜きになるし、たまにはいいだろう」と思っていた飲酒やギャンブル、薬だったのに、じわじわと繰り返すことになっていた。今や、やらずにいられないのかも……と心配になる方もいるようです。大丈夫です。適切に対応すれば、回復できる「病気」ですから。

 前回もお伝えしたように、やめられないのは脳の回路が変化して、自分ではコントロールできないという「病気」だからです。ですが、「病気」という認識をしにくいというのが厄介なんですよね。認識できていないので、やがて生活や人間関係がすさんでいきます。遅刻や不注意、判断ミスなどが増えたりして、自分の置かれている状況がヤバくなっていきます。その状況に焦り始めると、精神的にも不安定になります。その不安から逃れるためにも、やめたいのに手を出してしまうという、もうホント、悪循環ですよね。負のスパイラルぐるぐる地獄です。

 しかも、体もボロボロ、本人はとってもつらいのに、周囲の理解はなかなか得られない。軽く捉えられたり、根性論で片付けられたり、親切心で安易に助けられて、かえって依存を助長することになってしまったり。パートナーや家族までも「あなたが至らないからじゃないの?」なんて責められてしまって、家族離散なんてことも少なくありません。

 必要なのは、専門的な機関の助けです(前回を参照してください)。

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東ちづる(あずま・ちづる)

俳優。 一般社団法人Get in touch代表。 広島県出身。会社員生活を経て芸能界へ。ドラマ出演や司会、講演、出版など幅広く活躍。骨髄バンク支援等のボランティアを30年間続けている。2012年、アートや音楽、映像、舞台等を通じて、誰もが自分らしく生きられる“まぜこぜの社会”を目指す一般社団法人 Get in touchを設立。記録映画「私はワタシ over the rainbow」、演劇プロジェクト「月夜のからくりハウス」(ともに動画をVimeoで配信中)などの企画・プロデュースを手がけ、自らも出演している。『東京2020NIPPONフェスティバル』のひとつとして世界に配信される「MAZEKOZEアイランドツアー」(無料配信中)の総合構成・演出・総指揮を担当。著書に、母との葛藤を乗り越えるまでの体験を綴った『〈私〉はなぜカウンセリングを受けたのか~「いい人、やめた!」母と娘の挑戦』、エッセー集『らいふ』など。

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1件 のコメント

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依存症当事者より感謝です

Tomy

依存症への正しい理解を深めるための啓発活動を率先していただき感謝しています。世間一般の方にもっともっと依存症の正しい理解を持ってほしいと切に願っ...

依存症への正しい理解を深めるための啓発活動を率先していただき感謝しています。世間一般の方にもっともっと依存症の正しい理解を持ってほしいと切に願っています。本当にありがとうございます。

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